けろの漫画雑談所

漫画の感想・考察・妄想の集積所です。主にジャンプ作品についてだらだらと語ります。

【感想】第165話『東京第1結界⑤』|自身の罪に向き合う虎杖悠仁【呪術廻戦】

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 ども、けろです。

 先週はまるっきり更新ができずアイムソーリーという感じです。

 プライベートの方がなかなかにバタついていたので許してちょんまげ。

 

 というわけで前置きもそこそこに早速やっていきましょう、呪術廻戦感想回です。

 動画の方も更新済みですのでよければこちらも!

 

www.youtube.com

 

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1.「天才」日車寛見

 

 

日車がどうして死滅回游に参加しているのかについては以前語られましたが、今回は「日車寛見という男のスペック」について若干の掘り下げがありました。

 彼が36歳なのには驚きましたが、T大(多分東大?)法学部卒・旧司法試験ストレート通過という鬼ハイスペックなのは笑いました。知り合いに数人東大法学部出身の方がいますが、軒並みバケモノ揃いなので多分日車もバケモノです。

 これを「日車にとってそれらは必要な知識を入力し、必要なだけ出力する簡単な作業だった」とサラッと流しているのもヤバいです。これは日車の過去を知ると浮かび上がってきますが、恐らく日車にとって「T大法学部」も「旧司法試験通過」も、それ自体はただの通過点しか過ぎず、その先にある「間違いを正す天秤(=司法)の一翼を担う」という大きな大義のために必要な要素でしかなかった、ということでしょう。いや凄すぎ。多分僕だったらT大に入った時点でイキり倒すし、司法試験ストレート通過したら死ぬほど天狗になります(悲しき人間性)。

 

 ただ、日車の中で最も輝いていた才能の原石はそれらではなく、『呪術師としての才能』でした。皮肉ですね。

 術式にデフォルトで領域が備わっている、つまり彼の術式は発動に際し領域展開が必須となるわけで、それを通じて結界術の基礎を習得。まぁこの時点で大分ヤバいんですが、その上それらの結界術から逆算することで呪力操作による強化術の勘をつかみ、術式開花からわずか12日で1級術師と肩を並べるレベルにまで成長しています。

 

 この「逆算」という説明が若干わかりづらかったので補足すると、

 基本的に術師はまず簡単な呪力操作の習得から入ります。虎杖が五条に教わっていたように、自身の僅かな感情を増幅させて呪力を出力し、肉体に纏わせるアレです。

 そこから自身の術式を理解し、適切な術式の発動、および解釈の拡張等をおこなっていくことで術師として開花していくわけで、その過程の中に結界術も含まれます。帳とかも多分当てはまりますね。

 

 つまり日車寛見という術師の成長は、通常の術師とは真逆なんですよ。

 通常の術師が「呪力操作→術式・結界術・式神術の習得」と成長していくところを、日車は初っ端から呪力戦の頂点である「領域」を獲得し、そこからトップダウン形式に呪力操作を覚えています。いや改めてとんでもないなコイツ。

 

2.劣勢に立たされる虎杖

 

 パチンコ店に入った罪により呪力を没収された虎杖。どうやら呪力の使用不可は日車の術式本来の効果ではなく、本来「術式を一時的に使用不可にする」効果が、術式を持たない虎杖には作用しなかったため代わりに呪力が没収されたようです。

 

 術師同士の戦いでは基本的な体術を呪力で強化することが大前提となるので、いかにフィジカルゴリラ、ナチュラルボーンゴリラの虎杖といえど1級術師相当の日車の全力を受け続けるのはまずいです。彼自身日車のガベルを受け止めた際に「ヤバいヤバい」と独白しているので、多分状況が長く続けば虎杖がより不利になります。

 

 日車の術式が裁判をモチーフにしていることをとっかかりに「やり直し、もう一回だ」と再審請求したのはめちゃくちゃ好きな展開です。虎杖も頭使った戦い方ができるんや……と感動しました。彼はほぼゴリラなので。

 

3.渋谷事変の罪と向き合う

 

 再び裁判の舞台に戻った虎杖と日車。

 そこに現れたジャッジマンの口から語られた虎杖の罪。

 

「虎杖悠仁は2018年10月31日、渋谷にて大量殺人を犯した疑いがある」

 

 いや鬼??????

 

 もうそのくだり散々やったやん……ボロカスになってた虎杖のメンタルがやっと立ち直ってきたタイミングで一番掘り返しちゃダメな過去掘り返して傷口に塩塗り込むの、鬼か?????

 このタイミングで渋谷事変で虎杖(正確には宿儺)が犯した大量虐殺を掘り返すの、改めて芥見下々の恐ろしさを痛感します。一番の鬼は芥見下々だ。

 

 しかもそれに対する虎杖の返答がまたヤバいんですよ。

 

「あぁ、俺が殺した。これは嘘でも否定でもない」

 

 

 聖人?????

 

 パチンコ店に入った件に関しては「どうしようどうしよう」と言い逃れの言葉を探してなんとか切り抜けようとしていた虎杖が、それよりも重い罪が課されると容易に想像できるはずの大量虐殺に関してはあっさり自白し、真っ直ぐな目を向けるの、マジでキツいししんどい。

 まだ日車が手にした証拠品は明らかになっていないし、なんなら「あれは俺じゃなく宿儺だ」と証言すれば裁判の争点を「虎杖の責任能力の有無」にもっていけたはずなのに、それすらせずただ粛々と自身の罪であると認識しているの、本当に真っ直ぐすぎるよ虎杖……

 

 結果としてジャッジマンはその閉ざされた目を見開き、「"有罪""没収""死刑"」と宣告。この場合の「死刑」が何を意味するのかわかりませんが、明らかに展開としてはまずいです。少なくとも現時点で呪力が没収されているので、それ以上のペナルティが課せられるのはほぼ確定しています。いや本当にヒキがうまいな……

 

 

 個人的にはここで日車が助けに入ってくれる展開を考察していますが、それに関してはまた別の記事で取り上げようと思います。

 

 というわけで今回はこの辺で。

 

 

 よしなに。