けろの漫画雑談所

漫画の感想・考察・妄想の集積所です。主にジャンプ作品についてだらだらと語ります。

【感想】第155話『熱』|"熱"に生きる男・秤vs虎杖【呪術廻戦】

Hatena

 ども、けろです。

 ジャンプ誌面に『呪術廻戦』が掲載されている喜びと、前号で掲載されとんでもない完成度と面白さで読者の度肝をぶち抜いた『BLEACH』の続きが載っていない寂しさの狭間で生きていますが皆さんはどうでしょうか。

 

 というわけでやっていきましょう、呪術廻戦感想回です。

 ちなみにですが今回からタイトルの書き方を少しだけ変えてみました。もうちょっといじってみるかもしれませんがご容赦ください。

 

 

1."熱"に生きる男・秤〜君って座学の成績悪いよね?〜

 

「俺は"熱"を愛している。

 "熱"は"賭け(ギャンブル)"で、"賭け"は"人生"だ。

 そして"愛"とは"支配"だ。俺はゆくゆく賭け試合でこの国の"熱"を支配したい」

 

 秤の発言がまともかどうかは置いておいて、すごく一本筋の通った考え方で僕はかなり好きです。

 自分が熱中しているものに確固たる信念と意思を持って向き合い、その上で自分なりの哲学を構築している人物は得てして魅力的に映るし、それはは秤も同様です。

 ヤンキーっぽい見た目に粗暴な口調と、一見すると暴れ牛のようなイメージを抱きますが、その中身には意外としっかりした"自己"というのがあってかなり好感が持てます。

 

 まぁやろうとしていることといえば、呪術規定の改定に乗じて賭け試合の存在を公に認めさせることであり、それを通じて自分が大金を得ることなのでお世辞にもクリーンとは言えないんですが、だからこその魅力がありますね。悪いことに熱心なキャラ、かなり良いです。

 

2.秤の罠にハマる虎杖〜秤パイセンのカマの掛け方上手すぎる〜

 

 と、虎杖との会話中に秤の電話が鳴り、彼のスマホには「不在着信」の文字が。そういえば渋谷事変でしっちゃかめっちゃかになった都心ですが、それによる通信インフラへの影響ってそこまで大きくないんですかね。虎杖と伏黒の動向を見る限り、交通網は一部麻痺しているようですが。

 

 虎杖に酒を勧める秤。お前も未成年だろというツッコミはさておき、彼は会話の中でさらりと「知ってるか?五条悟も下戸なんだ」と話を虎杖に振ります。

 

虎杖「五条って誰?っていうか「も」って俺は別に」

秤「あのなぁ。

  五条悟を知らない術師がいるかよ」

 

 

「なんで知らないフリした?」

 

 

 いや秤パイセン、カマの掛け方上手すぎません????

 こんなん引っかかりますよ普通。

 

 というのも、この質問がめちゃくちゃ巧妙だからです。

 何故なら「一般術師・呪詛師」の中では「五条悟」という名前はあまりに有名で、「最強の術師」として良くも悪くも知られています。

 対して、「高専術師」にとっての「五条悟」というのは、それらとは違ったイメージの刻まれ方をしています。五条は確かに「最強」だけれど、それは外野から見た彼のイメージに過ぎなくて、高専で長い時間を共に過ごしている生徒や教師から見れば五条は「先生」「同僚」としての心理的距離感を持った人物になり、必然的に「話題に出た際には反射的に避けなければいけない人物」としての役割を果たしてしまいます。

 まして虎杖は高専に入ってわずか半年。虎杖にとっての「五条悟」とは「自分に呪力での戦い方を教えてくれた教師」であり、「両面宿儺を取り込んで処刑されるところを救ってくれた恩人」でもあるわけで、それが虎杖にとっての五条悟の全てなんですよね。そりゃ話題に出されたら「ここで知ってる振る舞いをしたら怪しまれてしまうから避けよう」と合いの手で応じてしまうのは全然不思議じゃありません(時間をかけられるメール等のツールであればあるいはこの事態は防げたかもしれませんが)。

 

 勃発する秤vs虎杖。

 秤が腕を振るうと電車のドアのような物体が出現して虎杖をサンドイッチにしますが、彼の術式は一体なんでしょうか。

 これまでは「ギャンブル」が術式の有力候補でしたが、今回の描写でそれ以外の可能性も浮上してきました。うーむ難しい。

 

 いずれにせよ、近接戦闘では無類の強さを誇る虎杖のヘッドバットを額で受けて平気な素振りをしているあたり、やっぱり秤は相当強そう。交流会での活躍とか見てみたいですね。

 

3.協力を拒む綺羅羅ちゃん〜君の性別を教えて〜

 

 場面は変わって屋上外。

 綺羅羅vsパンダ・伏黒の一幕。

 

 協力を拒む綺羅羅ちゃんに対して「上と何があったんですか」と訊ねる伏黒。その質問にパンダが「保守派と揉めたんだ」と応じる。

 どうやら「保守派」というのは、単に呪術規定に対するスタンスとか呪術界の趨勢に対する姿勢とかそういった政治的思想の話だけではなく、「呪術・術式とはこうあるべき」という文化的思想も含むようです。

 

 呪術上層部が一体いつから存在しているかは分かりませんが、仮に御三家が生まれた1000年前から存在しているとするとかなりの歴史です。

 そりゃ自分たちの歴史に対する自負と、それを後世に語り継ぐ責任感が肥大化しても不思議ではありません。

 特に1000年前というと、文化も技術もいい意味で旧来的です。テレビもなければスマホもパソコンもないし、あらゆる面で「昔」というわけです。

 そんな呪術黎明期に生まれた「術式」というのは当然その時代の文化や生活様式を直接反映しているわけで、例えば「人を呪う」のであればそれに用いられる道具というのはスマホや電子機器というよりも藁人形のような古き良き道具になるでしょう。

 彼らはそれを重んじるがあまり、「新しく生まれた術式」というのを「正統」と認めたくないのでしょう。それは自分たちの歴史を否定することになるから。だから彼らは「保守派」なんですね。

 保守派が好きそう・嫌いそうな術式一覧とか作ってみたら面白そうですね。ブログで書くか動画にするかは迷いどころですが。ちょっとあれこれ考えてみます。

 

 となると秤の術式というのも必然的に現代の文化や技術などのニューテクが関与していると考えるのが妥当そうです。うーむますますわからん。

 

 

 というかそんなことより。

 

 

 

 綺羅羅ちゃんのアホ顔めちゃくちゃ可愛くないですか????

 

 

 いやもうほんとに好き。愛くるしい。推せる。

 そりゃ五条悟が封じられたって聞かされても信じられないですよね。だって五条悟だし。

 ますます綺羅羅ちゃんにおちんちんがついていることが信じられないんですが、それが明かされるのは一体いつになるんでしょうか。マジで。

 

 

 綺羅羅ちゃんの術式攻略に向けて式神・脱兎を繰り出す伏黒。渋谷事変での粟坂との一戦といい、マジで脱兎の汎用性が高い。特に戦闘序盤での陽動や撹乱、様子見にはもってこいの式神ですね。完全破壊のリスクが他の式神と比べて著しく低そうですし。

 

 ここで脱兎を出したのは、恐らく綺羅羅ちゃんの術式の正体を知るためです。

 というのも、前回までの描写を見る限り、綺羅羅ちゃんの術式は「マーキングしたもの間の空間・距離に作用するもの」だと考えられるので、「夥しい数の式神」というのはそれに相性が良いんですね。仮に一体がマーキングされても他の式神が無事であれば問題ないので。

 

 そろそろ綺羅羅ちゃんの術式の正体が分かりそうでワクワクしています。

 

 

 今回はここら辺で。

 

 

 それではまた。

 

 よしなに。