けろの漫画雑談所

漫画の感想・考察・妄想の集積所です。主にジャンプ作品についてだらだらと語ります。

【感想】第156話『きらきら星』|新ヒロイン・綺羅羅ちゃんは銀河の妖精だった【呪術廻戦】

Hatena

 ども、けろです。

 タイトルを見てこう思ったことでしょう、「こいつまだ強めの幻覚見てるのかよ」と。

 まぁ落ち着いてください。まだ綺羅羅ちゃんのおちんちんが本誌で描かれたわけでもないのに性急ですよ。綺羅羅ちゃんのおちんちんが描かれるその日まで、綺羅羅ちゃんはヒロインなんです。異論は認めません。

 

 というわけでなんでこんなタイトルをつけるに至ったのか、早速やっていきましょう。

 呪術廻戦感想回です。

 

 一足先にYoutubeの動画も投稿していますので、こちらも合わせてご覧ください。

 

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1.術式攻略の糸口

 

 開幕とんでもない量の「脱兎」を召喚する伏黒。

 その胴体に「Acrux」の文字と星の刻印を確認した伏黒は、同様にモニタールームに続くドアに「Gacrux」の文字を視認。

 

 出現した「脱兎」はちょうど見えない円に阻まれているようにドアと綺羅羅ちゃんに近づけていません。逆に体に「Imai」のマーキングを刻まれているはずのパンダは「脱兎」の流れに乗っかれているので、これには法則性がありそう。

 

 伏黒の「どうでした!?」という質問に対して「俺の次にカワイかった!」と曰うパンダ、自分が可愛いと自覚している奴が一番厄介。

 

 パンダのケツに「Imai」、自分の腹に脱兎と同じ「Acrux」のマーキングが刻まれていることを確認した伏黒は、あっという間に「術式のタネは星座」と突き止めます。

 いやこの伏黒の頭の回転の速さすごくないですか?

 

 普通に暮らしていたら「Acrux」も「Imai」も「Gacrux」も出会うことがない単語、もとい星の名前です。というか「Acrux」と「Gacrux」に関しては初見で正しく発音できる時点で充分すぎるんですよね。

 普通の高校生が知っている星の名前(≠星座の名前)って、ベガ、デネブ、アルタイルとかそこら辺の有名どころだけだと思うんですよ(「君の知らない物語」知識)。

 

 それを一瞬で看破し、あまつさえ「モチーフの星座は"南十字"」とある程度のあたりをつけてカマをかけている時点で伏黒パイセンの知識量と土壇場での胆力に驚かされます。頼むからその思慮深さを他の術師にも分けてあげてくれ。

 

2.伏黒少年の事件簿

 

 さて、ここからは怒涛の伏黒パイセン推理パートです。

 この時点で伏黒が持っている情報は「星の名前を冠したマーキングが施される」「星の名前は南十字座に由来する」「星のマーキングをされたもの同士は近づけるものとそうでないものがある」くらいだと思うんですが、これだけを元に推察を論理的に組み上げていくのはマジですごい。しかも平常時ではなく戦闘中に。

 

 「綺羅羅さんの術式はそれぞれに南十字の星を割り振って、適当な距離を取らせるものだと思ったんです。

 でも綺羅羅さんは扉に近づけるし、俺とパンダ先輩同士も近づける。

 だからこの術式はルートの決められたスタンプラリーとかすごろくみたいなもので、それぞれに近づける順番があるんじゃないかと思います」

 

 す、すげぇ。。。

 しかも綺羅羅ちゃんが伏黒達の前に立ちはだかっているという状況も考察に組み込んでいるのでマジで地頭がいい。ちゃっかり綺羅羅ちゃんの術式には「5つ以上の星がある」という点まで見抜いてるのが脱帽ですね。

 

4.銀河の妖精

 

 駆け出した伏黒は駐車場内部のパーキングブロックの一つに「Mimosa」のマーキングを発見。

 それに触れることで綺羅羅ちゃんの術式の要件である「順番通りにマーキングに触れていく」をクリア。

 と、そこに向かってくるのは「Acrux」のマーキングが施されたパーキングブロックや車のドアたち。

 

 

 ここで急に挿入された綺羅羅ちゃんの術式解説。

 

 綺羅羅の術式「星間飛行(ラヴ・ランデヴー)」は南十字座をモチーフとし、5つの★を対象の呪力に割り振る。

 ★が別の★に接近するには定められた順序を守らねばならず、同じ★同士の対象は一方が一方に引き寄せられる。

 

 順序とは、星座の奥行き。

 平面的に見える星座にも当然奥行きがあり、地球からの距離はそれぞれ異なる。

 

 

 とりあえず一言。

 

 「星間飛行」って書いて「ラヴランデヴー」って読ませるセンスやばすぎませんか?? 

 

 めちゃくちゃスタイリッシュ…

 「ランデヴー」とは「男女の待ち合わせ」以外にも「人工衛星、宇宙船が互いに接近すること」も指しているらしく、綺羅羅ちゃんの術式を表すのにぴったりな名前です。

 先週号で秤が「俺は"熱"を愛している」と自身の愛を口にしましたが、それを彷彿とさせる名前ですね。綺羅羅ちゃんにとっての「ラヴ」が秤への想いを指しているのか、他にも存在しているのかはわかりませんが、「自分の愛の逃避行の邪魔は誰にもさせない(=追わせない)」というメッセージが伝わってきて良いなぁと。能力とも噛み合ってますしね。

 

 しかもここで「星間飛行」って。

 これは僕たち20代半ばの大きな子供ならその多くが知っている不急の名作『マクロスF』にて登場するヒロインの一人、ランカ・リーの代表曲のタイトルです。ヤックデカルチャー。

 

youtu.be

 

 しかもですね、多分この術式のモチーフはランカ・リーだけじゃありません。

 綺羅羅ちゃんの術式のモチーフになっているのは「南十字座」は英語で"サザンクロス"と言います。

 

 そして上述のマクロスFにはそれによく似た曲名、「ノーザン・クロス」が登場します。歌っているのはもう一人のヒロイン、シェリル・ノーム。

 "ノーザンクロス"ははくちょう座の別名で、星々が十字に並んでいることから南十字座との対比として「北十字」とも呼ばれる星座のことです。

 

 ここまで書けばもう説明は不要かと思います。

 星綺羅羅の術式「星間飛行」はアニメ『マクロスF』に登場する二人のヒロイン、ランカ・リーとシェリル・ノームをオマージュして作られた術式である、ということですね。

 

 僕はこのアニメをこよなく愛しているオタクなのでこういう演出というか、他作品でのクロスオーバーみたいな展開がマジで好きなんですよ……

 

 

 にしても「星間飛行」、普通なら圧倒的初見殺しの術式です。

 大抵の術師ならその法則性に気づく前に倒されてしまいますし、理解できたとしてもマーキング対象や付与する星の名前を自在に切り替えて戦う戦法にはめちゃくちゃ苦戦しそう。

 それを初見で看破して制圧した伏黒、あんたすげぇよ…

 

 

 綺羅羅ちゃんへの愛、そしてマクロス愛が溢れてしまったところで記事を終えたいと思います。

 次週は秤vs虎杖に場面が戻るのでしょうか。テンポ良くいけば次週か次次週あたりで決着がつきそうな気もしますね。

 

 来週が楽しみです。

 

 それではまた。

 

 

 よしなに。