ども、けろです。
死滅回游が始まって二つ目となる大きめの戦い、伏黒vsレジィ。その対決もいよいよ大詰めとなってきましたね。
というわけで前置きもそこそこに早速やっていきましょう、呪術廻戦感想回です。
1.デカすぎる重量対決
前回、伏黒は乗用車3台分、レジィは象一頭分の重量をその全身に食らいました。
重量換算で前者は2.4t、後者は3〜6t。数字がデカすぎて想像つきにくいですが、冷静に考えなくてもヤバ・重量ですねこれ。
ただ作中ではこれを「G負荷」という言葉で処理されていたのが少しだけ気になりました。実際に5〜6Gがかかると人間の意識は吹っ飛ぶ、というのは全然わかるんですが、Gという単位は確か「加速度」を表すもので、1秒間にどれくらい加速しているのかを表すものだったという朧げな記憶があります。
で、「自重が2.4tになっている」や「頭上に3〜6tの重量が乗っている」というのは「加速度」というよりも「単純な重さ」な気がするんですよね。
伏黒が押し潰されそうになっているのは、「人間の外骨格が本来耐えられない自重」によるもので、Gとは少し違うんじゃ……?という。
ただ僕は高校時代の物理のテストで2点(50点満点)を叩き出したことがあるくらいには物理がわからない人間なので、軽く流してください。僕が間違っていても責任は取りません。
個人的にはこういうデカい単位の対決は好きです。力と力のぶつかり合い、互いの耐久力がシンプルに試されている感じがして読んでいて楽しいので。
そんなデカ・重量を全身に受けている二人が潰されずに済んでいるのは恐らく呪力による肉体強化の賜物だと思うんですが、そう考えると呪力って本当に汎用性が高いですね。乙骨も呪力による肉体強化で自動車をぶん投げてくるくらいには強化されていたので、熟練者になればこれくらい受け止められるようになるのでしょう。
その上でレジィの講じた策と、それに対するレジィの頭の回転の速さも圧巻でしたね。
「一度影の中に入って内側から"とっておき"を再現して伏黒を潰す」という策を立てた直後に、伏黒が領域を解かずに重さの我慢対決に持ち込んだ理由を即座に分析、確証に近い仮説を持って策を中断したのは見事だなと。前回伏黒の影の欠点を見抜いたのもそうですが、洞察力と分析力に関してはレジィはかなりやり手です。
「既に取り込まれたモノは領域解除後も中に取り残される」というレジィの仮説は、厳密に言えば誤りではあるのですが(のちに伏黒が「アイツが確実に死んでから領域を解く。そうすれば影の中身を排出できる」と言及しているため)、それでもリスクを減らして伏黒を仕留めにいこうという姿勢はやっぱり熟練の術師ですね。変な見た目ですけど。
2.レジィの"とっておき"
浮力も抗力もない影の中に落ちたレジィは自分の能力「再契象」を駆使してなんとか脱出、直後に自分自身の"とっておき"を披露します。
「建築面積40坪!!木造軸組2階建てだ!!!
躯体だけでも30tは下らない!!」
え???
家?
いやいや確かにレジィの術式「再契象」は「契約の再現」であり、「契約」であればその再現範囲はかなり幅広いですが、家????????まじで?????
レジィが現代の術師なのか過去の術師なのかは現時点では不明ですが、過去の術師だとするとめちゃくちゃ現代の知識に精通してますね。建築面積とかそこら辺が特に。まぁ仮に過去の術師だとしても、脹相や宿儺と同じように「受肉した人間の脳から情報を得る」ことで現代への順応は済むんですが、にしても手数が多すぎませんか??
これまでもレジィは「乗用車」「トラック」「ドローン」「ガソリン」「オイルトリートメント付き2泊3日温泉旅行」など幅広い手数を披露してきたわけですが、今回はそこに「家」が加わりました。バトル漫画の歴史で「家」を武器にしたキャラクターというのはそんなに多くないんじゃないでしょうか。
しかもこの「家」、相手が伏黒だからかなり効果的に作用しますが伏黒以外だったらどう使うつもりだったんでしょうか。まぁ「30tの重量」は頭上から落とすだけで相当強力な「鈍器」にはなりますが……
3.伏黒の戦い方が完全に"呪術師"のそれ
床を破壊しプールに落ちた伏黒とレジィ。絞め落とされる直前でなんとかプールから脱したレジィは、水で濡れたせいで手持ちのレシートが使えなくなりました。どうやらレジィの術式は「呪力で契約書を焼き切る」ことで発動するもののようです。"縛り"というよりは、単なる「条件」と考えた方がいいでしょう。また「焼き切る」という性質上、手持ちのレシートは使い捨てだと考えられます。だから「家」は"とっておき"だったんですね。「家の契約書」なんてそうそう手に入るものではないし、一度使ったら補充するのに相当手間がかかりそうな代物なので。
肉弾戦、もといド突き合いに持ち込んだレジィの狙いは、「式神で隙を作りにきたところをカウンターで仕留める」という心理戦。その上で読みは「先ほど負傷させた玉犬以外を使ってくる」というもの。
が、伏黒が繰り出したのはその「玉犬」でした。
召喚された玉犬はレジィの左半身を抉り、勝負は伏黒の勝利で決着。
伏黒の戦い方と勝負の決め方が本当に"呪術師"で痺れました。
レジィを影に落とした時も、勝利を確信して油断するのではなく、レジィの死を確認してから領域を解こうとしていたり、相手が「玉犬は使えない」と信じ込んだタイミングで玉犬で不意打ちしたりと、「正義の味方」の戦い方ではないんですよね。
そしてそれは伏黒自身が一番わかっていることで、彼自身「俺は正義の味方じゃない、呪術師なんだ」と公言していました。
敵を前にしたらあらゆる手を尽くし、勝つためには卑怯と言われる手段を使うことも躊躇わないというのは、どう考えても15〜6歳の少年が取る戦法としてはあまりにキマっているわけなんですが、伏黒はそれを最初から貫いてくれるから推せるし好感度が下がらないんですよね。
敵絶対殺すマンと化した伏黒、本当にキマりすぎてて好きです。しかも依然として「布瑠部由良由良」を使って敵と相討ちになる奥の手も持っているわけで、そこら辺が伏黒恵というキャラクターの魅力だなと思います。
さて、数週に渡って展開した伏黒vsレジィ戦も終結。髙羽と黄櫨の戦いも気になるところですが、そちらに関しては端折られる可能性もありそうですね。
次週でレジィの死を見届けた伏黒が虎杖と合流するべく場面転換……辺りがあり得そうな展開でしょうか。
第1結界での物語が更に展開していきそうで楽しみです。
それでは今回はこの辺で。
よしなに。