けろの漫画雑談所

漫画の感想・考察・妄想の集積所です。主にジャンプ作品についてだらだらと語ります。

【感想】第316話_募るAFOへの憎悪、舞台は洋館へ【僕のヒーローアカデミア】

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 ども、けろです。

 デクのヒーローとしての真価を垣間見た前回、登場して間もないのにめちゃくちゃ人気出そうな敵であるナガンちゃんが爆破されびっくり仰天しました。

 

 というわけでもう日曜になってしまいましたがやっていきましょう、ヒロアカ感想回です。

 

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1.新旧公安ヒーローの眼差し

 

「なんでそんなキラキラした目でいられるんだ

 

 先の見えないこの混沌の中にあって、なんで…」

 

 今回一番印象的だったのはこの描写でした。

 現役の公安直属ヒーロー・ホークスと、かつて公安に所属しその手足となって動いていた元ヒーロー・ナガン。

 

 この二人は似たような生い立ちを経て公安に入り、同様の境遇で過ごしてきたはずなのに、その顛末は真逆でした。

 ホークスはトップを目指すという大志を崩すことなく持ち続け、エンデヴァーというヒーローの背中を見ながら「ヒーローが暇を持て余す世界」を作るために彼なりの最速でう動く道を選んだ。

 対するナガンはその手を血で汚し続けることの理由を見失い、自身の「公安所属ヒーロー」という立場を疑い、自らその道を外れてしまった。

 

 二人がこうも違う道を歩むに至ったのは、やっぱり「憧れる人がいるかどうか」なのかなぁと。

 ホークスが憧れたエンデヴァーという男は、確かに歪んでいたし不器用ではあるけれど、トップヒーローを目指すためにどんな手を使ってでも這いあがろうとしていた。

 そんな彼に憧れたからこそ、ホークスは道を誤ることがなかったんだなぁと。

 

 そして逆に、ナガンは"そういう人"と出会うことがなかった。自分が歩く道の先にいる人を見つけることができなかったから、暗闇の中で彼女は道を外れてしまった。

 

 これはかっちゃんが闇堕ちしなかった理由に通ずるところがありますね。

 彼もまたオールマイトというトップヒーローに憧れたからこそ、敵連合に勧誘されても一切動じなかった。

 

 なんというか、ヒロアカという作品における「ヒーロー」とはなんなのか、というのをじわじわと突きつけられている気がします。

 

 

 まぁそれは別として、魅力的すぎる新キャラ・ナガンちゃんを内側から爆破したオール・フォー・ワンは許しません。よくもナガンちゃんを。よくも……

 

 エンデヴァーが救急を呼んでくれたっぽいので流石に死んでないと祈りたいですが、この先の物語で再登場するのかは怪しいかもしれませんね。個人的には是非とも味方サイドとして現れてほしいです。

 

2.重なってく「次は君だ」の言葉

 

 ナガンの言葉に導かれ、灰堀森林にある羊羹に訪れたデク達。

 よく見るとエッジショット、シンリンカムイ、マウントレディ達もいるので、かなりのメンツを揃えていることがわかります。まぁオール・フォー・ワンがいるとされるアジトなので当然っちゃ当然ですね。

 

「次は君だ!!」 

 

 エグい演出だなぁと。

 かつてオールマイトがデクを鼓舞する際に放った言葉であり、オール・フォー・ワンフォーが死柄木に向けた言葉。

 

 こうやって一つのセリフに対して幾つもの意味を持たせていく演出、『推しの子』にもありましたがめちゃくちゃ痺れます。

 一方では良い意味として使われていた言葉を、別のキャラが悪意を持って用いるの、神の視点で物語を読んでいる読者ならではのゾクゾク感があります。

 

 

 ただでさえナガンの一件でオール・フォー・ワンへの憎悪を募らせているデクですから、この言葉が彼をどれだけ煽っているのかは想像に難くないです。

 というかデクのオール・フォー・ワンに向けるその感情、そこから死柄木に対する「救い」は生まれるんでしょうか。

 

 彼は死柄木を救おうとしているけど、その死柄木はオール・フォー・ワンの寵愛を受けて悪の権化へと変貌を遂げているわけで、そんな死柄木をデクは救えるんでしょうか

 

 どこかでデクが己の感情の正体に気づいてくれることを祈りつつ、この爆破の先にどういう展開が待ち受けているのか、次回がめちゃくちゃ気になります。まぁ次回は明日なんですけど。

 

 

 というわけでまた次回。

 

 よしなに。