ども、けろです。
Youtubeを始めてからというものの、良い意味で時間があっという間に過ぎていきます。そりゃまぁこれまで持て余していた時間の大部分を動画編集に充てているので当たり前っちゃ当たり前なんですが、だらだらスマホを眺めながら時間を無為に消費するよりはるかに精神衛生に良い時間を過ごせている気がします。あくまで気がするだけです。
自分の考えていること、思っていることをSNS以外のプラットフォームでアウトプットする作業は思考の幅を広げてくれるし、もっとうまく言語化したいなぁなどと思ってしまいます。
というわけで動画編集もそこそこにやっていきましょう、怪獣8号感想回です。
1.大怪獣同士の激突、落ちていく意識
自我が怪獣に乗っ取られ、完全に暴走状態となってしまったカフカ。
先週の最後のコマで大きく見えたカフカの体躯は、比喩表現ではなく文字通り物理的に大きくなっていたようです。まぁ怪獣10号も巨大化してたし、怪獣といえば巨大化してなんぼなので。
暴走したカフカは長官を圧倒し、ボコボコに追い詰めていく。
体に怪獣の力を宿しているという点では同じはずなのに、その主導権が怪獣なのか人間なのかによってここまで力に差が出てしまうというのは、対比として皮肉っぽくて好きですね。
昔から人間は自然の力をなんとかコントロールしようとしているけれど、結局それは"人知の及ぶ範疇"に限られた話でしかなくて、自然の驚異というのはそれをやすやすと踏み越えていくのだなと。
そういえば怪獣映画の金字塔、『ゴジラ』に出てきたメカゴジラも似たような立ち位置でしたね。ゴジラに対抗するためにゴジラの力を利用して生み出された機械の獣は、結局「ガワ」を真似ただけで自然には遠く及ばなかった。
古き良き作品で描かれていた普遍的なテーマが、現代の作品にも表れていてとても好みです。
怪獣に取り込まれたカフカは、「キコルの目の前で父親殺してたまるかよ」と奮起して体の主導権を取り戻そうと試みますが、やっぱりこういうセリフ一つとってもカフカのキャラクターがよく出ています。
今のカフカは「長官に自分が人間であることを証明する」という状況に置かれているわけで、言ってみれば「自分が人間であると証明するために(=殺処分されないために)長官を殺すわけにはいかない」というごくごく自己防衛的な理由があって当然のはずです。
でもカフカは自分の事ではなく、真っ先に同期であるキコルのことを思い浮かべ、「娘の目の前で父親を殺すわけにはいかない」という利他的な理由で暴走を鎮めようとする。
自己犠牲というか、他者に対する思いやりが人一倍強くないとこんな土壇場でそのセリフは出てこないんですよ。
思えばカフカはどんな場面でも自分が傷つくリスクを恐れず仲間を守ろうとする男でした。まじで一本筋が通っててかっこよすぎる。好き。
2.カフカ、二度目の"目覚め"
カフカの渾身の叫びも虚しく、内在意識の中で怪獣に捕食され、意識が完全に沈んでいくカフカ。
もうダメか、と諦めかけたその時。
「ずっと待ってる」
脳裏によぎったのはかつて交わした約束。
次の瞬間には意識が覚醒し、肉体の主導権を奪い返したカフカは人間に戻っていく。
いや好きすぎる。ヒロインの言葉で覚醒する主人公は少年漫画で手垢がつきすぎて原型が分からなくなっているほどの王道展開なんですよ。この展開嫌いな人いますか?いませんよね?いません(三段活用)
いつだってカフカの行動原理の根本にあるのは「ミナとの約束」なんですよね。
かつて怪獣化したときも、「俺はアイツの隣に行かなきゃいけない」と覚醒しましたし、まじでミナへの想いが一途すぎる。恋愛感情的な意味ではなく、ね。
かつて諦めかけていた自分を再び夢へと踏み出させてくれた「約束」が、今またカフカを助けてくれる。
いや~~~~~~~~好き。
ミナはいつまでもカフカのことを待っているし、カフカはいつだってミナの隣に立ちたいと思っている。
この双方向の矢印がめちゃくちゃいい。しかも(多分だけど)お互いの中にあるのは恋愛感情とかの類ではなく、「一緒に怪獣をやっつけよう」という幼少期の頃に抱いた「共通の誓い」への想いなんですよね。だから全然チープじゃないし一過性という感じが全然しない。
仮にここから先カフカとミナが恋愛的な関係になるとしても、互いの根底にあるのは「かつて交わした約束を果たす」という深い絆なので、そこがブレない限り盛り下がることはないと思います。
しかもこの主人公の覚醒に関して、長官も「期待していたが」 とこぼしているのでこれは今後和解して再び防衛隊隊員としてやっていく流れが出来上がったんじゃないでしょうか。
まぁ長官ボコボコにしちゃってるので軽く説教されたりはしそうですね(主にキコルあたりから)。
今回でカフカが敵として扱われる展開はひと段落しそうなので、またカフカと隊員たちのやりとりを見られる日も近そうです。
というわけで今回はこの辺で。
ではまた。
よしなに。