けろの漫画雑談所

漫画の感想・考察・妄想の集積所です。主にジャンプ作品についてだらだらと語ります。

【感想】第35話_やっぱりアンタも人間辞めてない?【怪獣8号】

Hatena

 ども、けろです。

 

 突然ですが皆さんは「人間」ってなんだと思いますか?

 哲学的な問いかけっぽいですけど、人によって答えは様々だと思います。

 

 で、恐らく10人に訊ねたら15人くらいは同意してくれそうなのが、「銃弾を生身で受け止めることができる生き物は人間じゃない」だと思います。

 火薬という科学の力で飛び出し、高速で肉体を抉る鉛玉を生身で受け止める生き物がいたとしたら、それはもうスーパーマンとかそっちの部類です。

 

 じゃあ「そんな鋼の肉体を持つ生き物の体を素手で抉れる生き物」は果たして人間なのでしょうか。

 

 

 というわけでやっていきましょう、怪獣8号感想回です(茶番)。

 

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1.生体リンク兵器ってやっぱりロマンある

 

「FS-1002ロック解除。使用許可申請クリア。

 神経リンククリア。

 ドライバーおよび怪獣2号細胞との同調オールクリア。

 FS-1002起動完了」

 

 

 かっっっっっっっっっっこいい!!!すき!!!!!!(脳死)

 

 

 合成音声で紡がれる「FS-1002」というよく分からない単語と、「神経リンク」「怪獣細胞との同調」等のロマンワードの数々。

 映画や漫画で登場する近未来の武器や兵器はどれもスタイリッシュかつ未知の造形をしていてワクワクさせられるんですが、「生体リンク兵器」ってその筆頭だと思いませんか?思いますよね?思ってください(三段活用)。

 

 怪獣の部位という未知の力を機械によって制御し、それに人体を接続するという圧倒的「近未来感」。

 

 もちろんドローンやらミサイルやらレーザーやら、その手の大量破壊兵器の進歩というのも中に心をくすぐられるんですが、「身体機能の拡張」はいつの時代も人類のロマンです。

 

 『テラフォーマーズ』で人間に様々な動物の特性を付与したり、『攻殻機動隊』で脳と機械が接続されていたり、『ヱヴァンゲリヲン』で人造人間とパイロットの動きがリンクしていたりと、人間は「自分の身体という筐体」の機能を拡張することを夢見る生き物なんですよ(クソデカ主語)。

 

 

 しかもその武器に使われているのはかつて人類を苦しめた大怪獣の部位であり、なおかつそれを使いこなせるのは限られた人間だけというロマンの特盛丼状態。

 

 

 これ嫌いな人類いますか?????

 

2.少年漫画+強いジジイ=最高という公式

 

 そんな大怪獣由来のスーツとアームを使いこなせる唯一のジジイ、四ノ宮功。

 主人公・カフカが反応できない速度・範囲の攻撃をポンポン繰り出し、しかも息一つ乱していない。

 

 

 世の中には公式と呼ばれるものがあります。

 E=mc^2という質量とエネルギーの関係を指す式であったり、因数分解の公式、ピタゴラスの定理、フレミングの法則等、僕たちの身の回りは「公式」で満ちています。

 これは物事の関係性や普遍性の理解を助けてくれる非常に便利なもので、中学や高校の数学や物理の授業ではこれをたくさん覚えますよね。

 

 

 少年漫画の世界にも公式があります。

 

 少年漫画+強いジジイ=最高

 

 

 です。一切の異論は認めません。

 強いジジイが出てくる少年漫画は最高だからです。

 『BLEACH』の山爺、『HUNTER×HUNTER』のネテロ会長、『NARUTO』の自来也や『ONE PIECE』のレイリー等、魅力的な少年漫画には強いジジイというのが必ず登場します。

 

 

 で、今週はまさにそれでした。

 強面。組織のトップ。厳格な性格。作中屈指の武器の使い手。そしてべらぼうに強い。

 

 

 最高か????

 そんな強いジジイが主人公の前に立ちはだかる絶望感、これが「少年漫画」というやつですよ。

 

 

3.防衛隊辞めますか?人間辞めますか?

 

 ここで話は冒頭の前書きに戻ります。

 

 この四ノ宮功というジジイ、主人公・カフカの脇腹を抉っただけじゃなく、その腕や足を何度も吹き飛ばし、攻撃を躱す余裕を一切与えず圧倒しています。

 

 

 アンタも人間じゃなくない????

 

 

 強いジジイは最高なんですけど、いくらなんでも強すぎるし速すぎる。これで現役じゃないんだからちょっと上振れが凄まじすぎますよ。

 一応カフカくんも(怪獣状態とはいえ)他の大怪獣を圧倒する実力者ですよ?

 

 

 今後の展開的にもこのジジイ達がカフカの味方になってくれるのは間違いなさそうなんですが、ここからカフカがどう「自分が人間であるか」を証明していくのか、めちゃくちゃ気になります。

 

 というよりこのジジイ相手だと完全怪獣化しても勝ち目がなさそうな気もするんですよね。

 

 

 

 常にワクワクとドキドキを味わえるの、このご時世珍しいのではと思いながら、次回を楽しみに待ちましょう。

 

 

 それではまた。

 

 

 よしなに。