けろの漫画雑談所

漫画の感想・考察・妄想の集積所です。主にジャンプ作品についてだらだらと語ります。

【感想】第140話_乙骨の魔王化が止まらない件【呪術廻戦】

Hatena

 ども、けろです。

 前回の記事で触れ忘れましたが、もう3月なんですね。2021年の1/6が終わったと考えるとちょっと時間の経つ速度に驚きます。

 

 というわけで毎週月曜恒例のジャンプ感想回です。早速やっていきましょう。

 以下目次です。

 

1.直哉の身の振り方が早すぎる

1-1.言うことコロコロ変えんな

 おい直哉貴様。

 

 先々週「禪院直哉が宿儺の器殺したる」

 先週「チョコマカされんのもアレやし、とりあえず足でも折っといたろかな」

 今週「君と同じで虎杖君殺せって言われとる」

 

 貴様〜〜〜〜〜〜〜

 こいつの口の軽さなんなんだ?口八丁手八丁というか、自分の都合に合わせて言うことをコロコロ変えてふらふら渡り歩くこの感じ、本当に自分中心の利己主義って感じがすごい。末っ子特有の処世術感があるし、目的達成のためなら簡単に他人を売るような男。

 というか先々週が初登場なのに設定てんこ盛りすぎませんか。関西弁、糸目、男尊女卑、短期、金髪、ピアス、クズ。盛りすぎにも程がある。端的に言ってめちゃくちゃ好き。

 

1-2.乙骨と共闘すんな

 なーにしれっと乙骨と共闘してんだこいつ。お前真希のこと馬鹿にしてただろ。お相手は真希含め友達大好き人間だぞ。

 どう考えても絶対に価値観が合わない二人が共通の目的のために共闘するの、見ていてしんどい。まぁ乙骨は多分虎杖を殺せればそれで良さそうなので、誰の申し入れでも受け入れたと思うんですが、直哉は一回地雷踏んで乙骨に睨まれてほしい。

 

2.脹相がお兄ちゃんすぎる

2-1.弟思いの脹相

 あくまで思考の中心が弟至上主義なの、シュールな場面でやられると不意に笑ってしまうからやめて。

 「追いかけっこ」「フッ……世話が焼ける……」「俺の弟に手を出して生きて帰れると思っているのか?」が完全にブラコンすぎてしんどい。それもふざけて言っているわけじゃなくて本人的にはめちゃくちゃ真面目なんですよね。いつぞや裏梅に対して「どけ!俺はお兄ちゃんだぞ!」って怒鳴ったのもそうですし、この緊迫感の中にあって唯一の癒しが脹相になりつつある。

 

2-2.術式見破られてる脹相

 ただ、そんなお兄ちゃんも手の内を見破られてるようです。

 これに関しては単行本9巻の五条vsパパ黒で明らかになっていましたね。

 

代々伝わる相伝の術式のメリットはあらかじめ先代の築いた術式の取説があること。

デメリットは、術式の情報が漏れやすいこと 

 

 これを見事に体現してしまったわけですね。赤血操術は加茂家相伝の術式ですから、その中身というのは広く知られてしまっているわけです。おまけに相手は御三家の人間ですから、その手の情報に関しては相当詳しそうです。

 虎杖が戦いの中で見つけた「穿血」の攻略法を事前に知っている上、自身は超速で移動可能な直哉、いくらなんでもちょっと分が悪すぎませんか。

 脹相がいずれ死ぬのは既定路線だとしても、多分もうちょっと活躍の場があると期待しているので、なんとか直哉と対等にやり合ってほしいですね。

 

3.乙骨が化け物スペックすぎる

3-1.虎杖と肉弾戦できるフィジカル

 はい。ぶっちゃけ今週号はもうこれでお腹いっぱいです。

 まず乙骨の語彙が全部物騒なんですよね。「走り出しで潰すつもりだったのに」「絶対斬ったと思ったのに」「話は終わり」とか、"ガチ"で殺しにきてる人の独白・台詞なんですよ。

 おまけに目もずっとバキバキにキマってるし、ちょっとこいつが味方になる未来が全く見えない。初手で"リカちゃん"を使ってない他、0巻とは刀を持つ手が逆なので舐めプしてる説も一部ではありますが、あの独白はさつい100%なんですよ。

 

 呪力で強化した肉体のスペックが、50メートルを3秒で走る虎杖と同等な上、片手で刀を持った状態で車をぶん投げる乙骨。

 虎杖自身が「俺と真逆」と述べている通り、虎杖が「元々頑強な肉体+呪力によるサポート」なのに対し、乙骨は「非力な体+呪力による圧倒的な強化」を主軸に近接ゴリラ戦闘を可能にしているようです。

 というかあの、車ぶん投げて「驚いた?パワータイプに見えないもんね。実際非力な方だしね」はシュールすぎるというか、ちょっと笑っちゃうくらい強いんでやめてください。これ以上近接ゴリラを増やさないで。

 

3-2."五条悟以上"を叩き出した唯一の男

 加えてこの乙骨、呪力量だけで言えば"五条悟以上"だということが判明しました。

 作中で一つでも五条を上回っている設定を有しているのが今のところ乙骨だけということになります。

 

 冥冥の黒鳥操術・神風は五条悟には通じませんでしたし、投射呪法の使い手である禪院直毘人も、"五条悟を除いて最速"と呼ばれていました。要するに呪術廻戦の世界では五条悟は特異点であり、基本的な術師の序列や強さは彼を除いて考えられているようです。まぁ規格外ですし。

 そんな前提があってなお、五条より多い呪力量を持つ乙骨。

 まぁ五条は「六眼」による緻密な呪力操作が可能なため、自身の呪力をほぼ全て使役できています。

 要するにエネルギー変換効率がほぼ100%に近い発電所ということです。バケモン。

 燃費面だけで言えば五条が圧倒的なのはいうまでもありませんが、この乙骨の発言を見るに短期決戦だけでいえば乙骨は五条と対等に戦える可能性が出てきました。

 

 これ、虎杖勝てんの?相手まだ術式すら使ってないよ?

 

4.ナナミンの呪いがしんどすぎる

 そんな虎杖を戦いに向かわせるのが、故・七海が最期に遺した「後は頼みます」なのが本当にしんどい。

 まぁあの状況で本気の乙骨から逃げ切れるかと言われるとかなり怪しいとは思いますが、それでも虎杖が乙骨と対峙することを選択するに至る理由に、ナナミンが最期に遺した言葉があるのはメンタルやられますね。彼が危惧していた通り、本当に「呪い」になってしまった。

 祖父の「人を救けろ」という遺言に従って術師になり、その中で多くの死を目にして心が折れた虎杖が、それでも術師であり続けようとする背景に、同じく故人の遺言があるんですよ。

 故人は文字通り死んでいるので、その発言を訂正することも取り下げることもできない。つまり故人が最期にかけた「呪い」というのは、生者がかける「呪い」とは重さも程度も影響力も全く違うものなんですね。一度かけてしまったが最後、対象を永劫縛り続けるものになってしまう。

 

 往年の主人公が言う「まだ死ぬわけにはいかない」と、虎杖の発する「まだ死ぬわけにはいかねぇんだわ」がこんなにも違って聞こえるのは、彼は自分の未来に死があるのを自覚した上で自分の死に場所・死に時を決め、そのために生きているからだなぁと。

 

 

 これ来週で虎杖vs乙骨が本格化するのか、それとも脹相vs直哉に場面転換するのか、ちょっと展開予想すらできないですね。

 

 また来週の更新を生き甲斐に頑張っていこうと思います。

 

 それではまた。

 

 よしなに。