けろの漫画雑談所

漫画の感想・考察・妄想の集積所です。主にジャンプ作品についてだらだらと語ります。

【考察】死滅回游に参加するのは誰なのか【呪術廻戦】

Hatena

 ども、けろです。

 

 今週号から始まった新章・死滅回游編。

 その中で特に気になったのが、「死滅回游を辞退するデメリットがあまりないのでは?」というものでした。特に巻き込まれただけの一般人や、脳の構造をいじられただけの元非術師からしてみれば突然殺し合いに巻き込まれることになります。後者の場合死滅回游のルールに則って術式が剥奪されるだけで済みます。

 

 今回は、割と複雑な現状の中で一体どんな人が死滅回游に参加するのか?彼らは何を理由に参加するのか?という点に関して考察兼まとめ記事を書いていこうと思います。

 

 それではやっていきましょう。

 

0.はじめに

 

 この死滅回游の大前提として、「参加者が殺し合うこと」があります。そもそも殺し合いが起きなければ偽夏油の目的である「呪力への理解を目的とした呪い合い」も達成できません。

 

 その中で現在判明している死滅回游のルールだけでは、殺し合いにまで発展するのか?という疑問が浮上しました。

 

 というのも死滅回游に参加しない(=殺し合いをしない)ことによるデメリットは現状「術式を剥奪される」のみです。

 仮に「術式の剥奪」がその当人の死に直結するのであればこれは大きなリスクですが、そうでないのであれば「後天的に与えられた術式を失くすだけ」になります。ゼロにはなりますがマイナスにはなりません。

 それこそ九十九が偽夏油に対して言い放った「人間の理性をナメすぎだ。力を与えただけで人々が殺し合いを始めるとでも?」が正論になります。

 

 であるなら、そもそもの泳者選びの段階から偽夏油は策略していたことになります。

 以下では「どういった人たちが参加することになるのか・そもそも彼らは何故殺し合いに参加するのか」について細かく場合分けして考えていこうと思います。

 

1.泳者

1-1.呪物が受肉した者達

 

 まず泳者の中で大別した際に、最も死滅回游に参加するメリットがある者達です。

 彼らは偽夏油が1000年前から契約してきた術師の成れの果てとされています。

 

 呪物が受肉した際にどうなるのかについては呪胎九相図を参考にしてもらえればわかると思いますが、呪物に肉体を乗っ取られ、器となった人間の人格は残りません。

 

 彼らが偽夏油と契約した理由は千差万別だと思われますが、一番は「死にたくない・長く生き永らえたい」だと思います。呪物化してしまえば寿命に囚われることなく長い時間を渡ることができますし、元の肉体を超越することが可能です。

 

 1000年前、呪術全盛の時代を生きてきた術師達が、(どう見ても悪意の塊である)偽夏油と契約して今世に蘇ったとすると、彼らが私欲のために他者を殺し始めることは容易に想像がつきます。

 個人的にはかなり厄介な参加者だと思っています。

 

1-2.脳の構造が非術師だった者達

 

 次にもう一種、身体に術式は刻まれているものの脳の構造が非術師だった者達です。

 偽夏油が真人の無為転変を獲得したことにより彼らの脳を術式を扱えるようにデザインし直した結果、彼らも術式に覚醒しました。吉野順平がたくさん生まれたと思ってください。

 

 ただ、吉野順平がそうであったように、脳のデザインが変更されたからといっても彼らの自我は無為転変の前後で特に変わりません。

 であるなら彼らが積極的に参加する理由がないのでは?となってしまいます。

 

1-2-1.彼らが洗脳を受けている場合

 

 まずは最もシンプルに、彼らが予め偽夏油による洗脳を受けていた場合です。

 どういった類の洗脳かは分かりませんが、相対した人間を全員殺すような催眠をかけられているとか、人格面を根本からいじられているといった可能性もあります。

 津美紀は恐らくこちら側に該当するので、彼女が洗脳を受けているのだとすると死滅回游に巻き込まれることになりますね。

 

1-2-2.彼らの自我がしっかり残っている場合

 

 次に、仮に彼らの中に自我が残っている場合です。

 この場合気になるのが、偽夏油はどういった基準で彼らを選定したのか?です。

 

 死滅回游は殺し合いを前提にしていますから、一番シンプルに考えれば「呪力・術式が欲しい者」です。

 これを考える上でヒントにしたのが第143話の終盤、伏黒の台詞の背景に映った死滅回游の参加者らしき人たちの中に「弁護士バッジをつけた人物」がいたことでした。

 弁護士はそもそも被害者を守るという側面から正義の天秤を支える職業で、人殺しから最も遠い人種の一つです。

 そんな人がわざわざ自ら危険を冒して殺し合いに参加する理由を「呪力・術式を欲していたから」とすると割とスッキリします。

 というのも呪術による呪殺は、現行の司法制度で裁くことができない完全犯罪だからです。

 

 弁護士のような正義を支える人達が、様々な事情で裁くことのできない犯罪者を裁くために呪術に手を出す、というのは割と納得がいきます。歪んだ正義というわけです。

 

2.非泳者

 

 次に非泳者、つまり偽夏油が関与していない者達になります。

 

2-1.高専側術師

 

 シンプルに死滅回游を止めたい者達です。伏黒や虎杖らですね。

 彼らは「死滅回游における混沌とした殺し合い」を止めることを目的としていますから、彼らの参戦に特に疑問はありません。

 唯一気になるのは、19日以内に人を殺さなかった場合術式が剥奪されるので、伏黒のような肉体に術式が刻まれた者が術式を失わないためには定期的に殺人を行わなければいけないという点です。これに関しては後日別の考察記事をあげます。

 

2-2.一般人

 

 次に一般人、つまり何も知らずにこの死滅回游の結界内に足を踏み入れてしまい、ゲームに巻き込まれてしまった人達です。

 彼らは自主的にゲームに参加する必要がありません。というか真っ先に逃げたい・殺されたくないと考えているはずです。

 

 ですが、これがデスゲームであることを考えると彼らが戦う理由を持ち合わせていないことは大した問題ではありません(これは前述の人たちにも当てはまります)。

 というのもデスゲームの恐ろしい点は、「自分は誰も傷つけたくはないが、悪意を持った第三者に殺される可能性が常に付き纏う」ということです。

 他者に対する疑心暗鬼という状況自体がもう既にデスゲームの舞台に上がってしまっているわけですね。そりゃ1000年前の呪詛師や術師がヒャッハーしていたりする状況で不殺を貫くのは相当難しいです。先制攻撃をしてでも自分の身を守ろうとしますから。

 

2-3.呪霊

 

 現時点では死滅回游の得点の対象にはなっていませんが一応取り上げます。

 恐らく死滅回游は人間vs人間がストーリーの主軸になるでしょうから、呪霊はあくまでもギミックとして作用するだけだとは思いますが、登場する可能性はゼロではないと思います。ただ主要な特級呪霊はすでに渋谷事変で全滅していますから、出るとしても本当に些細なスパイス程度だと思っています。

 

 

 

 いかがでしたでしょうか。

 こうして列挙してみるだけでかなり多くの人達が巻き込まれる可能性が出てきました。

 これらの人たちが今後どのように関わっていくのか、期待しながら待ちましょう。

 

 

 それではまた。

 

 よしなに。