ども、けろです。
お前さっさと『呪術廻戦』の感想記事書けよという声が聞こえてきそうですが、特技は先延ばしと現実逃避の僕はやりたいことをやります。
というわけで読後の衝撃があまりにデカかったので勢いで書いていきます、『チェンソーマン・第二部』感想回です。
1.タコピーのパチモン
読者が1年半待ち続けたチェンソーマン第二部がどんな形で幕を開けるのかと思ったら、「ボクの名前はコケピーだコケ!」とかいう圧倒的タコピーのパチモン。
このせいで「タコピー」がツイッターのトレンド入りするとかいう意味不明な状況ですが、読んでいる側としてもわけ分からないです。
クラスで豚を飼育して食べるか決めるっていう小学校を思い出しましたが、まさかチェンソーマン読んでて豚のPちゃんのこと思い出す日が来るとは思いませんでした。
しかも出オチかと思ったらしっかりストーリーの中でクラスに溶け込んでるし、「鶏の悪魔」自体が会話の材料になったりもしてるから本当に謎です。
でも多分一番びっくりしてるのは『タコピーの原罪』の作者だと思います。
2.クラスに馴染めない少女・三鷹アサ
第二部第1話でスポットが当たったのは新キャラ・三鷹アサ。クラスに馴染めず、周りの生徒のことを見下し、どこか言語化できない息苦しさを抱える少女。
もうこの要素だけでめちゃくちゃ好きなんですが、過去に両親を悪魔に殺されたという暗い側面を持っているというのがさらに刺さります。
悪魔を毛嫌いする彼女だからこそ、「チェンソーマン」や「コケピー」が人々に受け入れられているのが許せないし、彼らには死んでほしいと思っているわけで、それが周囲との温度差につながっていて、短いページ数で三鷹アサという人物像を掘り下げていて漫画がめちゃくちゃうまいな〜〜〜〜と感じていました。あとビジュアルが好きです。
3.正義の悪魔vs戦争の悪魔
なんやかんやあってコケピーを殺してしまい、正義の悪魔と契約していたクラスメイトに襲われる三鷹。
『チェンソーマン』の世界における悪魔とは、人々から恐怖されると生まれ、その恐怖が大きければ大きいほど強大な力を持つという設定がありますが、「正義」の名を冠した悪魔がいるということは、人々が「正義」という概念を一定度恐れている、ということになります。
「正義」が人々から恐れられた結果、人々を傷つける「悪魔」として顕現してしまうことの皮肉さ、深読みかもしれませんが現代社会にも通ずるものがあるよなと思ってしまいます。
しかもそんな正義の悪魔と相対するのは三鷹アサと契約し受肉した「戦争の悪魔」。
「正義」と「戦争」が対決することの示唆深さというか、このご時世でそんなセンシティブな要素にグイグイ踏み込んでバトル漫画にガッツリ昇華させる巧みさというか、もうとにかく凄いの一言です。
触れた相手の肉片を手榴弾に作り替えたり、担任の先生を田中脊髄剣に変えたりと、「触れた物を武器に作り替える能力」を持っていると思われる戦争の悪魔、この短い戦闘シーンだけで圧倒的強者感が伝わってきて最高でした。あと本当にビジュアルが良すぎる。
4.ヨハネの四騎士
第二部初っ端から登場した「戦争」の悪魔ですが、これは「ヨハネの黙示録」に登場する四騎士の内の一体がモチーフになっていると言われています。
ちなみにその四体とは「支配」「戦争」「飢餓」「死」をそれぞれ司っています。
そして第一部のラスボスであるマキマはこのうちの一体目、「支配」を司る悪魔でした。
つまり今回登場し、三鷹アサの肉体を借りて顕現した「戦争」の悪魔は、第一部で圧倒的強さを誇ったマキマと同等かそれ以上の強さを持っていることになります。
その証左として、彼女はかつてチェンソーマンが食べ、この世から概念そのものが消滅してしまった存在であるはずの「核兵器」をしっかりと覚え、認識していました。「支配」の力を持つマキマですらなんとか認識できていた対象をはっきりと知覚している「戦争」の悪魔、戦闘描写も台詞も少なかったですが、それでもそのポテンシャルの片鱗は十二分に伝わってきました。
第二部開幕の初っ端で第一部のキャラクターが誰も出てこないという衝撃的すぎるスタートを切ったわけですが、戦争の悪魔の目的がチェンソーマンから核兵器を取り返すことなので、今後近いうちに戦争vsチェンソーマンの構図になるのかな〜〜と思っています。
それはそれとして、高校生になったはずのデンジが今どこで何をしているのかも描かれてほしいですね。
今回はこの辺で。
それではまた。
よしなに。