ども、けろです。
つい最近スターアンドストライプという魅力大爆発キャラが高速で退場し、この情緒をどうすればいいのかわからずやり場のない悲しみで死んでいたんですが、どうやらヒロアカ公式は本格的に読者を殺しにかかっているようです。
ヒロアカの地獄回を読むと、とある時期を思い出します。
それはチェンソーマンが誌面に掲載されていた頃、現在連載中の呪術廻戦と合わせて「地獄のハッピーセット」と呼ばれていた頃です。
「誰が一番読者の心を壊せるか競ってる」「この三作品の単行本発売日を被せるのは法律で規制した方がいい」「毎週どれかが地獄の展開」と言われ続けていた地獄の日々(褒め言葉)ですが、チェンソーマンが完結し、呪術廻戦も渋谷事変を巡る騒動がひと段落し、「お、これは落ち着いたのでは?」と思っていました。思って、いました。
我々読者は忘れていたんです。
ヒロアカは最終章が現在進行形であり、これまで温めていた展開を満漢全席のように惜しみなく放出しているのだ、と。
そんなわけでやっていきましょう、ヒロアカ感想回です。
1.スターが残した希望
ちょうど334話の感想記事を書くのを失念していましたが、スターが散り際に放った決死の一撃は確実に死柄木にダメージを与え、本来であれば数日しか残されていなかった猶予期間が伸びました。
結果的にデク達ヒーロー側は大きな時間的猶予を得ることに成功し、それにより千載一遇のチャンスを得たことになります。
加えてスターはその死に際に放った一撃で死柄木/AFOが所持する個性の多くを損壊させることに成功しており、これも大きなアドバンテージになります。
死柄木がラスボスである以上彼本来の個性である「崩壊」は残っているとは思いますが、一体どこまで彼の戦力を削れているのかは結構気になります。個人的には「反射」以外にも「超再生」「電磁波」あたりが破壊されていると嬉しいですね。ニア・ハイエンド脳無を操れなくなればそれだけで戦況は変わるので。
2.討つべき敵、臨む圧縮訓練
「結局は総力戦になるだろう」というオールマイトの言葉で紡がれる、最終決戦で討つべき敵の姿。
・「崩壊」の個性を持ち作中最凶と言われる死柄木弔
・多くの同胞を従え、ヒーロー社会の転覆を目論む巨悪AFO
・エンデヴァーに対する憎悪の炎を燃やす荼毘
・「好き」なものを壊してしまう狂気の少女トガヒミコ
・6体のニア・ハイエンド
ここに何故か敵連合のスピナーが含まれておらず笑ってしまったんですが、彼は今どうしているんでしょうか。元々スピナーはヒーロー殺しステインのシンパとして連合入りしたメンバーなので、ステインが脱獄し彼らから離れてしまっている以上、スピナーが敵連合にこだわる必要というのもあまりないのかもしれません。
ここら辺で羅列された敵戦力と、味方サイドの誰が戦うのかは結構見ものですね。
死柄木/AFOはデクが主戦力として臨むでしょうが、デク一人で背負うには荷が重いですし、先の大戦で覚醒したかっちゃんも加わってくれそうですね。
荼毘に関しては真っ先にエンデヴァーと焦凍が浮かびました。まぁ轟家の因縁に彼らが関わってこないわけがないので、vs荼毘で描かれる親子・兄弟の因縁が今から楽しみです。
トガちゃんはまぁお茶子ですかね、やっぱり。大戦でもやりとりがあったし、お互いに意識している描写もあるので、ここが再戦して決着をつけてくれると思います。
他は全然予想がつきませんが、おそらくA組の全メンバー(あとB組の主力や心操くん)の見せ場もそこそこあるのでは?と考えています。
先の大戦以降ずっと継続していた個性の圧縮訓練。
来る最終決戦に備えて修行に臨むA組の生徒がめちゃくちゃいいですね。
かっちゃんの新境地「クラスター」がどんなポテンシャルを秘めているのか、焦凍の炎の新技(赫灼熱拳?)がお披露目になるのか、ウキウキワクワクですよ。
それを見つめるオールマイトと彼の独白がそれを際立たせていますね。
かつての授業時、生徒のことを「有精卵」と呼んだあの日から、みんなは戦いを経て成長し、今や立派に孵っていて、次世代のヒーローとして着実に育っている。
こういう、各キャラクターたちが物語を通じて各々成長を遂げていく、という足跡の描写があるのめちゃくちゃ好きなんですよ……あぁ、みんな成長したんだね、という親目線の感情になります。
以前敵連合が襲撃してきた時の「このクラスは強くなるぞ」を彷彿とさせる「このクラスは"強い"ぞ」という台詞が良すぎます。A組の団結!ヒーロー側のリベンジマッチ!全員の力を合わせていざ最終決戦へ!というテンションで、まさにボルテージが最高潮という感じです。ヒロアカ最高!ヒロアカ最高!
3.内通者
「僕は燈矢くんと違って友達が多いんだ」
は?
お前は何を言ってるの?
この時点で完全に頭が真っ白になり、3周回って変な笑いが出てくるくらいには情緒がぶっ壊れてしまったんですが、お前本気で言ってる??内通者が???葉隠???
いや、確かに以前から内通者の正体は誰なのかという点についての考察は多くありました。
そしてその中でも特に怪しいと言われていたのが今回登場した葉隠です。
ただ、「内通者」の存在が初めて仄めかされたのは第83話のことであり、そこから約250話、年数にすると5年近くの間ほとんど触れられてきませんでした。
読者の一部からは「堀越先生内通者の存在忘れてる?」「みんなにあれやこれや推理されすぎたからボツにした?」と囁かれていたり、『本当に内通者はいるのか?』という疑問は長らく回収されないままでした。
というか、A組の絆や友情、この一年苦楽を共に過ごしてきたという描写を散々見てきている今、内通者はいないのでは?というかいないでほしい……という考察と願望が混ざった感情を抱く人が多くいました。
それを??
スターの死という重すぎるイベントの後?
A組が一致団結して最終決戦に臨むという「絆」の描写をした直後に??
「内通者は葉隠だよーん」ってやります????
え、正気????
読者の心を壊して弄んでいらっしゃる???
ちょっと本当に勘弁してください。
しかもこれを日曜日の夜、次の日から仕事があるという日に読むの、あまりに重すぎる。法律で何かしらの規制をした方がいいくらいには精神に不調をきたしますよこの展開の怒涛さ。
彼女が何故AFOの内通者になったのかは次回以降明かされていくのだとは思いますが、一番気になるのは「一体彼女はいつから内通者だったのか?」という点です。
もし雄英入学前からAFOの息がかかっているのだとすれば、彼女が雄英に入学した目的そのものが「ヒーローになること」ではなく「AFOの手駒として動くこと」だったということになってしまいます……そんなのあんまりすぎる……
ここはやっぱりA組で過ごした年月・築き上げてきた絆が彼女の心を少しずつ溶かしていった、みたいな展開でヒーロー側に戻ってきてほしいです。ベタと言われようがそれがいいんです。今閣議決定しました。
というわけで次週は巻頭カラーですね。今から心臓が痛すぎますが楽しみに待ちましょう。
それではまた。
よしなに。