けろの漫画雑談所

漫画の感想・考察・妄想の集積所です。主にジャンプ作品についてだらだらと語ります。

【感想】第319話_突っ走る主人公を、友が止める【僕のヒーローアカデミア】

Hatena

 ども、けろです。

 完全にお久しぶりです。こんなにも長くブログ更新が滞ったことはなかったのですが、ちょっと私生活の方で色々とありまして。近いうち雑記回等で書こうと思いますが、今後もちょくちょく更新が不定期になると思います。始めたばかりのYoutubeも更新が止まってしまっていますが、投げ出しているわけではないので生暖かい目で見守ってください。

 

 というわけで随分遅くなりましたが、最新話更新にギリ間に合わせる形でやっていきましょう、ヒロアカ感想回です。

 

f:id:kero_0441:20210307233117j:plain

 

1.結託するA組一同

 

 談話室でデクの行動の無鉄砲さ、そしてプロヒーロー達の動向のおかしさについて情報共有を重ねるA組の面々。久しぶりに顔を見るクラスメイトもいて、ああA組だなぁと勝手に感慨深くなっていました。

 

 「エンデヴァーって雄英卒だよね?強引に行こう」と強気な姿勢のお茶子ちゃん、顔が麗かじゃないよ!?とツッコミを入れてくれるデクがいないのがね……

 でも僕はこうしてクラスメイト全員が誰も抜けることなく一致団結してデクを止めに行こうとする展開が最高だなと感じました。

 瀬呂くんとか葉隠さんが言っているように、言ってしまえば彼らは偶々同じクラスになったに過ぎないはずなのに、それがたった1年でかけがえのない絆になっているというのが、自分の高校時代の空虚さと比べるとあまりに輝いて見えました。

 

 よく考えてみればA組のみんなって、USJ襲撃事件や林間合宿急襲など、普通の高校1年生が経験する1年よりもはるかに濃密で劇的な1年を過ごしているんですよね。そりゃその只中にいた騒動の中心的人物が一方的に自分たちの元を離れていったら止めたくもなりますよ。

 

2.誰よりもデクを理解しているかっちゃん

 

「俺はエンデヴァーたちよりも、デクの事もオールマイトの事も知ってる」

「デクは……イカレてんだよ頭ぁ」

「オールマイトもそうやって平和の象徴になったからデクを止められねぇ」

 

 

 いやまじでわかってる、わかり過ぎてるでしょかっちゃん。

 彼がこの1年でどれだけ自分と向き合い、これまで散々否定してきたデクと向き合ってきたのかがこの台詞に現れてますよ。

 

 オールマイトのことに関して言えば、彼はかっちゃんがずっと憧れていた対象ということもあり、脳内解像度が高くても不思議じゃありません。むしろオールマイトが歩んだ道を自分も歩みたい(≒彼のようなヒーローになりたい)という夢・野望を抱いているという点ではめちゃくちゃ明快です。

 でもデクに関しては、かっちゃんはずっと否定してきたんですよ。無個性のデクがヒーローになれるわけないと罵ったり、授業で自分に一矢報いたデクに対して激情を見せていたりと、これまでのかっちゃんは「デクを突っぱねたい一面」を覗かせていたと思うんですね。

 

 そんなかっちゃんが、「デクの事……わかってねぇんだ……」と言うまでになったの、本当に熱い。かっちゃんの中ではもうデクは「罵り否定し遠ざける対象」ではなく、「友でありライバル」になっているんですよ。一度構築されてしまった人間関係とそれに付随するプライドをスクラップアンドビルドするのって、周りが思っている以上に勇気がいる行為だと思うんですよ。それをたった1年で乗り越えたかっちゃん、もはや完全にもう一人の主人公ムーブ。

 

3.デクvsA組、誰も望まない一戦へ

 

 場面が変わって広場。駆けつけたA組の面々に対してデクは「僕は大丈夫」と、明らかに大丈夫じゃないのに言ってのけてしまう。まぁデクの性格ならそう言うよね……

 

 と思っていたらかっちゃんが言ってくれました。

 

「ンでてめェ〜は今、笑えてンのかよ?」

 

 いやそれ〜〜〜〜〜!!!!!

 オールマイトはいつだって笑顔で人を助けるヒーローで、その姿に憧れたデクだってそうなることを望んでいたはずなのに、今のデクは自分一人が不幸と責任を背負うことで周りの人間を笑顔にしようとしている。そんな歪んだ姿、誰も望んでいないのに。

 

 あくまで周りを遠ざけて一人になろうとするデクに対して、立ち向かうA組の面々。矢面に立ったのがかっちゃん、飯田くん、お茶子ちゃんの3人なのが最高です。

 

 かっちゃんはデクの理解者であり同じオールマイトに憧れたライバルとして、飯田くんはかつてステインの一件で暴走した際にデクに救われたクラスメイトとして、お茶子ちゃんは「頑張れって感じのデク」という今のデクの原点に通ずるきっかけを作った友人として。きっとそれぞれの矜持と想いがあって立ち向かっているのだろうと思うとまじでアツすぎる。

 かっちゃんの表情と「どかせてみろよオールマイト気取りが!」のセリフはめちゃくちゃ悪役っぽいですが、悪役っぽいセリフと表情でヒーロームーブをするのがかっちゃんこと大爆殺神ダイナマイトというヒーローなので。

 

 

 この一戦はヒロアカの物語を描く上でもなくてはならない戦いですが、同時にヒロアカの物語史上誰にも望まれない戦いだなぁと思います。

 戦いを通じて交わされるそれぞれの想いや願いはマジで楽しみですし、彼らがデクを止めてくれる展開が1秒でも早くきて欲しいのは間違い無いですが、それでも同じ志の下に集まったはずのヒーローの卵がこんな形で争うのは見たくなかったよ……

 

 

 

 というわけで次回(もう1時間後ですが)が非常に気になるところで今回はこの辺で。

 

 

 それではまた。

 

 よしなに。