ども、けろです…………
突然ですが僕は漫画キャラの中で「コンプレックスを拗らせたキャラ」というのに惹かれる傾向があり、それは呪術廻戦も例外ではありません。男性キャラで言えば禪院直哉、乙骨憂太が最推しですし、女性キャラでいえば禪院真依がめちゃくちゃに好きです。
彼ら・彼女らは術式や戦い方もかっこいいので、総合面で見てもこの三人が呪術廻戦で一番好きです。
という情報を前提にやっていきましょう……
呪術廻戦感想回です………
1.娘に八つ当たりするのはやめろ!!!!
「何度でも言うぞ。私が前当主に選ばれなかったのはオマエ達のせいだ」
「術師として唯一つを覗いて兄に遅れをとったことはない」
「子が親の足を引くなどあってはならない」
うっせ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!
オマエが!!!!!
当主になれなかったのは!!!!
オマエが弱いからです!!!!!!
公式ファンブックで前当主・直毘人が当主に選ばれた理由が明かされており、それは「強いから」という至極シンプルなものでした。
つまりですね、先週から続く扇の「オマエ達のせいで俺は当主になれなかったんだぞ!ぷんぷん!」というのはマジのマジで八つ当たりなんですよ。
自分の実力を棚に上げて、現実を見ないようにして、それでも自分を慰める理由を探して「不出来」な娘にその負債を背負わせようとする親。
邪悪以外の何??????
僕は確かに先日禪院家を「クソ」と言い切るのはどうなのかという記事を書きましたが、それはあくまで「彼らもまた封建的家父長制の犠牲者である」というだけであって、毒親であることを正当化してるわけじゃないんですよ。
娘に悪態を吐かれ、言い返せず階段から突き落とす親父、世間は許してくれませんよ。
おまけに自らトドメを刺すのではなく、2級以下の呪霊が蠢く訓練兼懲罰部屋に放り出す始末。まるで「私が手を下すまでもない」と言いたげなその振る舞い、純粋培養のクソという感じがして最高にヘイトが溜まりますね。
2.海岸沿い、姉妹最後の会話
意識を失っている真希に口づけをする真依。
場面は変わって波打ち際。
真希達の生得領域なのか、それとも単なる精神世界での対話なのかはさておき、唐突に「じゃあね後は一人で頑張んなさい」と海に向かおうとする真依。
その口から語られたのは、真希と真依にまつわる因果。
二人が一卵性双生児であること。
呪術では一卵性双生児は同一人物としてみなされること。
真希と真依が文字通り「二人で一人」であること。
真希が「完全」になるためには真依が、真依が「完全」になるためには真希が障害になっていること。
これ、要すると僕が以前あげた考察記事の内容が一部的中していることになるんですが、こんな残酷な形の的中ってありますか?????
え???真希が強くなるためには実の妹の存在が足枷で????
真依が強くなるには真希がいちゃダメで????
何よりも固い絆で結ばれた双子の二人が引き裂かれることで力が覚醒する?????
そんなことある?????
厳密に言えば僕の考察は「天与呪縛の破棄」を帰結点としているので今回の展開である「天与呪縛の完成」は微妙に外れているんですが、それにしたって「真依の死=真希覚醒の鍵」「二人で一人の存在」とかが当たっている時の感情をどう処理すれば???
前書きでも言いましたが僕の推しキャラは真依です。
真希という強い姉を持ち、禪院家という自身にとっては不遇な環境で生まれ育ち、それでも術師として前に進もうとする拗れたコンプレックスを抱えて生きる真依の人間臭さと、本心を隠すために相手に向ける強い煽り言葉の数々が好きでした。
そんな真依が???姉を強くするために自ら死を選ぶって????え????
もう無理だ……誰か殺してくれ……
しかも真依が最期に真希に託した「葦」の花言葉って「深い愛情・後悔・神の信頼」なんですよ……もう勘弁してくれよ………
3.「全部壊して」という呪い
彼岸に渡る真依。
幼少の姿に戻った彼女の最期の言葉は「全部壊して。全部だからね。お姉ちゃん」。
呪術廻戦の世界では最期に放つ言葉が呪いになる、という通例があります。
虎杖祖父の「オマエは人を助けろ」、ナナミンの「後は頼みます」はそれぞれ主人公である虎杖を縛り、導く言葉となっています。
また、第147話の夜蛾の最期の言葉は今後楽巌寺学長を縛る言葉になるかもしれませんし、とにかく呪術廻戦における「死に際の言葉」というのは我々の世界のそれとは比べものにならないほどの重さと意味を孕んでいるわけです。
そんな世界で、真依が姉に向けた言葉は「全部壊して」。
これは彼女達を縛り続ける「鳥籠」である禪院家を指しているのか、それとも彼女達が死別しなければいけない遠因を作った羂索の計画を指しているのか、あるいは彼女達を狂った因果に落とし込んだ呪術界とこの社会全てを指しているのか……
目を覚ました真希が放った「起きて」という言葉は誰にも届かず、ただただ空中に溶けて消えていく。残ったのは真依が命と引き換えに作り出した呪具。
姉は一人、此岸に残された。
4.巡り巡る、かつて切り捨てた者の影
部屋を去ろうとした扇を今一度震えさせたのは、かつて自らとその一族が否定した「落伍者」である禪院甚爾の影を継いだ真希。
何が皮肉って、今こうして禪院家に牙を剥いているのが、一族の汚点として抑圧し、排斥し続けた呪力ゼロの甚爾が、形を変えて巡り巡り、禪院家を揺るがす存在として戻ってきたってところなんですよ。
しかも独りだった甚爾と違って、真希には真依というかけがえのない絆がある。
父である扇を一瞬で両断し、真依から与えられた刀を構えた真希はただ、「真依、始めるよ」と。
僕のHPはもう尽きました。
姉のために命を差し出して笑顔で逝ってしまう妹、もはやただの姉妹愛では片付けられないほど美しく純粋で、それでいて残酷。
ここから真希による禪院家ぶっ壊しタイムが始まるのか、それとも場面変わって死滅回游が本格スタートするのか。
次週が巻頭カラーなので何かしら仕掛けてきそうな予感はしています。
僕はそれまでになんとかして推しの一人を失った傷を癒してきます……
それではまた……
よしなに。