けろの漫画雑談所

漫画の感想・考察・妄想の集積所です。主にジャンプ作品についてだらだらと語ります。

【感想】第39話_痛烈すぎるアイドルの対比と、新たな始まりの予感【推しの子】

Hatena

 ども、けろです。

 

 前回推しの子の紹介記事を書きましたが、僕自身毎週ジャンプ+で追いかけ、単行本を買っています。

 そこで今回から推しの子の感想記事も書いていくことにしました。

 といっても僕はヤングジャンプ読者ではなく、ジャンプ+勢ですので、感想は1週遅れになります。その点ご容赦ください。

 

 それではやっていきましょう。初回なのにもう39話なのは許してください。

 

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1."凡庸なアイドル"と"スターダムアイドル"の対比

 

 前回の「推しの子にしてやる」という激アツすぎるタイトル回収回から一転、今週は「まな」という別のアイドルの目線から始まりました。丸メガネの似合う可愛いアイドル。

 

 このアイドルとB小町、ルビーの対比がなかなかしんどいものがありました。

 もちろんアイドルとしてデビューして音楽番組に出たり紅白に出たりしている時点で彼女も十分アイドルとして成功していますし、そういう意味で彼女が「凡人」であるとは思いません。

 

 それでも、アイドル戦国時代という群雄割拠の中にあって、一際輝くアイドルを目にした時の衝撃というか、「自分はこうなれない」という冷静な諦めが脳裏をよぎる瞬間というのがあって、彼女にとってのそれはルビー達B小町との出会いだった。

 

 恐らくこの「まな」というアイドルの所属グループは(描写等から見て)48グループがモデルになっていると思います。

 

「そこでぷつっと切れてしまった」 

 

 この独白は、彼女がそれまで保ってきた「アイドルでい続けるため努力」を、彼女自身がもう続けられないことに対する諦観なのかなと感じました。「スターダムにのし上がるアイドル」を見てしまったからこそ、彼女は「自分で終わり時は決めたいから」と決意した。

 

 この選択に対して、僕は良い悪いという単純な価値判断を下すことはできません。

 彼女には彼女なりの選択、未来、夢があって、24歳になった彼女にとって「アイドル」がその道から外れてしまっただけなのかなと。だから彼女は衣料メーカーに就職して、芸能界から完全に引退したのだなと。 

 

2.消えていく多くのアイドルと、生き残る一握りのスター

 

 これは現実世界の僕たちにも言えることですが、僕たちが多くのアイドルを目にしたり応援したりするその裏で、それよりはるかに多くのアイドルが生まれ、そして辞めていくのだなと。何を今更という話ですが、今回でそれを痛感しました。

 

 僕は高校生くらいの頃からアイドルオタクをやっているんですが、それでも僕が知らないアイドルというのはたくさんいて、その中には今回登場した「まな」のようなアイドルもいたのだなと。

 そう思うと、アイドル一人一人にそれぞれの「アイドル像」があり、彼ら彼女ら一人一人にそれぞれの人生があるのだと。

 

 アイドルの「卒業」が「お別れ」と同義として扱われることがままありますが、僕はそれは正しくないと思っています。卒業した後も彼ら彼女らの人生は続くし、それはただ単純に僕らの目に触れないだけの話です。

 そもそも全てのアイドルの全ての活動に目を通すことなど不可能なのだから、卒業して「アイドル」としての姿を見れなくなったとしても、僕らは彼ら彼女らを応援することは(目に見える形ではないにせよ)できるはずです。

 

 と、かつての乃木坂46を牽引し、「もう後悔はない」と言い残して芸能界を完全引退して一般人に戻った推しメンを思い出してそう感じました。

 

 

 そんな「多くのアイドル」の中でも、ルビー達B小町はまた違った活躍を見せるのだなぁと思います。

 アクアやまなが目をつけたように、彼女達はこれから先も躍進を続けるだろうし、多くのアイドルが見ることができなかった高み、景色を見ることになるのだろうなぁと。

 

 実際48グループや坂道グループでも同じことが言えると思いました。

 彼女達はもちろん日本のアイドルシーンを牽引するアイドルで、彼女達が見ている景色というのは他のアイドル達とは異なるもののはずです。

 ただ同じグループの中でもモチベーションや意識、目標の違いや人気の違いでスポットライトの当たり方は千差万別で、その中にはルビーのようなアイドルも、まなのようなアイドルもいるのだろうなと。

 

 

 アイドルオタクとして、そんなことを滔々と感じました。

 

 そしてその差異とルビー達の"特別さ"を、他のアイドル目線で表現することの巧みさに舌を巻きました。

 

3.アクアと有馬のもどかしい関係性

 

 重曹を舐めるアイドルこと有馬かなとアクアの関係性が本当にもどかしい。もぞもぞするし応援したくなる。

 

 有馬は王道のツンデレキャラで、その単純さがすごく好きです。本人は好意を隠しているつもりなのだろうけどそれがダダ漏れなのが本当に可愛い。

 

 めむちょがそれに気づいて悶々としているのも癒しだし、こういうほのぼの描写の良さが『推しの子』の魅力だよなぁとしみじみ感じました。

 

4.アクアと黒川あかねの共演、再び

 

 と思っていたらまさかの黒川あかねが再び参戦

 恋愛リアリティショーでキスまでしたあかねとアクアは仲睦まじいし、そこに有馬がどう関わってくるのかもめちゃくちゃ気になります。

 

 

 というか次はどうなるの???という思いです。

 フェスですらこの面白さだったのに、さらに怒涛の展開の応酬、ちょっと楽しみすぎます。

 

 前回は恋愛リアリティショーだったので、今回はお芝居とかだと緩急があって良いなぁと。以前ドラマ出演はやったので、舞台とかだと差別化できるし黒川あかねの持ち味も発揮できるしで一石二鳥ですよね。

 

 なんにせよ来週以降の展開が待ち切れません。

 

 

 それではまた。

 

 よしなに。