ども、けろです。
タイトルを見ての通り、今回はいつもの呪術廻戦ではなくBLEACHを取り上げます。というのも僕が漫画にハマる初期衝動は久保先生のBLEACHで、今も昔もBLEACHに狂っています。
ただ、ずっと狂っているせいもあって、「今ブログを書くとして、一体何を書けばいいんだ?」という状態になっていました。全74巻ある物語のどこに手をつければいいのか、という広大な大地を旅する流浪人の気分です。もちろん何周も旅に出ているんですが。
というわけで初となるBLEACH単発記事、初回は軽いジャブとして「地下監獄のモチーフは八大地獄である」についてです。考察といってもほぼ答え合わせに近い記事になります。
1.地下監獄とはそもそも何なのか
まずそもそも、BLEACHにおける「地下監獄」とは何を指しているのかについて、ほとんど登場していない作中の描写から設定を解説します。
1-1.過去編
まず単行本37巻、110年前を描いた過去編、"Turn Back The Pendulum"のワンシーン、浦原と鉄裁が中央四十六室の裁定を受けている場面から。
「大鬼道長 握菱鉄裁、禁術行使の罪により第三地下監獄"衆合"に投獄!
十二番隊隊長 浦原喜助、禁忌事象研究及び行使・儕輩重致傷の罪により、霊力全剥奪の上、現世に永久追放とする!
ちなみにここで言う「儕輩(せいはい)」は「同じ仲間・同輩」を指す言葉らしいです。初めて知りました。
1-2.藍染の投獄
では次に、単行本48巻、藍染が捕らえられた直後の中央四十六室の裁定のシーンです。
「判決を言い渡ァす!!
元・五番隊隊長藍染惣右介、地下監獄最下層"無間"にて1万8800年の投獄刑に処す!!」
この"無間"に関しては後の更木vs卯ノ花の戦闘の舞台にもなりましたので比較的知られていると思います。曰く無限に広がっているらしいです。
ここまでの情報を整理すると、地下監獄は第三層が"衆合"であり、最下層が"無間"ということです。
2.仏教における八大地獄
この「三番目が"衆合"であり、最後が"無間"になっている」ものが、仏教の世界に存在しています。
それが見出しにもなっている「八大地獄」と呼ばれるもので、仏教の世界における地獄の総称になります。
ここまで載せると考察というよりほぼ設定に関する答え合わせになるのですが、BLEACH世界における地下監獄は、この八大地獄の名称が由来となっているようです。ちなみに責め苦の時間がガチで長すぎて目を見開きました。
八大地獄は上の階層から順に
1.等活地獄…1兆6653億1250万年
2.黒縄地獄…13兆3225億年
3.衆合地獄…106兆5800年
4.叫喚地獄…852兆6400億年
5.大叫喚地獄…6821兆1200億年
6.焦熱地獄/炎熱地獄…5京4568兆9600億年
7.大焦熱/大炎熱地獄…43京6551兆6800億年
8.阿鼻地獄/無間地獄…349京2413兆4400億年
となります。
無間地獄の長さに関しては諸説あるらしいのですが、短くてこれらしいですね。
この長さを表す表現として「縦横高さがそれぞれ一由旬(約14km)の巨大な正方形の石を、100年に一度ずつ柔らかな木綿の布で軽く払い、その繰り返しで石がすり減って完全になくなるまでの時間」等があるそうです。要するに途方もないです。
これらの地獄の途方もなさというのはあくまで「時間の長さ」のことですが、BLEACHの場合はこれが「空間的な広さ」に変換されていると考えた方が良いかと思います。
各地獄に堕とされる罪人の罪状等細かいことをご覧になりたい方は上記のリンクを読んでいただければと思います。
ちなみに衆合地獄は「殺生・盗み・淫らな行いをした者」、無間地獄は「殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄語、父母・聖者を殺害した者」がそれぞれ堕とされる地獄のようです。
前者に投獄されそうになった握菱鉄裁も、後者に投獄された藍染も、これらに当てはまるような罪を犯したわけではない(藍染に関しては満たしている罪状もありそうですが)ので、これらの監獄はあくまでそれぞれの地獄の名前を冠しているだけのようですね。
これらの地獄の名前が監獄の名称として用いられているのは、単なる仏教モチーフである以上に、「地獄=罪人が落ちるところ」というところから派生して「罪人を送るところ=監獄」という繋がりで名付けられているのだろうと思います。
3.BLEACHにおける仏教モチーフについて
余談ですがBLEACHには他にも仏教モチーフが登場しています。
例えば十番隊隊長の日番谷の卍解「大紅蓮氷輪丸」の「紅蓮」は仏教における「八寒地獄」の一つ、「大紅蓮地獄」からきていますし、元九番隊隊長の東仙の卍解「清虫終式・閻魔蟋蟀」は展開時に周囲に仏教絵画「九相図」を想起させる文字が刻まれたドームが広がります。
僕自身仏教に強いわけではないので現時点で明確に挙げることができるのはこれくらいなのですが、作中には他にも多くの仏教モチーフがあると考えられます。
BLEACHに関する考察記事はこれからも不定期で書いていこうと思うので、読んでいただけたらと思います。
それではまた。
よしなに。