けろの漫画雑談所

漫画の感想・考察・妄想の集積所です。主にジャンプ作品についてだらだらと語ります。

【感想】第26話_細い子がデッケー武器振り回してるのは良い【怪獣8号】

Hatena

 ども、けろです。

 2月がもう折り返していることに衝撃を受けつつ、もうすぐで2021年の6分の1が終わるということに驚愕しています。緊急事態宣言でステイホーム時間が増えたとはいえ、この経過速度は少し恐怖を覚えますね。
 
 というわけでやっていきましょう。今回はジャンプラ回、怪獣8号』の感想パートです。個人的に今一番熱い王道少年漫画の一つだと思っています。
 

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 第1話からすでにめちゃくちゃ引き込まれる設定の上、最新話までノンストップで王道少年漫画として突っ走ってます。
 作者が『ねこわっぱ!』の人だと知ってさらに驚きました。ちょうど僕が中学生くらいの頃にジャンプ本誌で連載されていたので、10年ちょっと経った今こうしてまた連載作品を読めるのは最高ですね。
 

 

0.はじめに~怪獣8号を知らない人のためへのすゝめ~

 

 まずはじめに、怪獣8号を知らない人に向けて本当にざっくりですがこれまでのあらすじと見どころを書きます。既読勢は次の項まで飛ばしていただいて構いません。 
 

0-1.あらすじ

 

 地震や台風と並び、「怪獣」が災害として押し寄せる怪獣大国・日本。日夜現れる様々な姿の怪獣を駆逐する防衛隊と、それに憧れる怪獣清掃業者勤務の日比野カフカ32歳。

 ある日怪獣の解体業務を終えて帰路につこうとする彼の目の前に突如怪獣が出現、カフカ達に襲い掛かる。

 すんでのところで駆け付けた防衛隊に救われ、事なきをえるカフカだったが、彼は収容された病院で小型の怪獣を食べてしまう。途端に身体が怪獣へと変貌するカフカ。防衛隊隊員を目指す彼の行く先とは……?

 

0-2.見どころ

 

 本作の見どころはいくつか挙げられますが、個人的には以下の点があるかなぁと感じます。 

 

0-2-1.主人公像と設定の活かされ方

 

 前述の通り主人公カフカは32歳、清掃業者勤務です。過去に何度か防衛隊入隊試験を受けるものの不合格となってしまい、この年まで夢を引きずっていました。

 普通の少年漫画だったら主人公は10代半ばとか、よくて20代前半等の比較的若い年齢に設定します。その方が読者の多数を占める若年層の共感を得やすいからですね。

 ただカフカは32歳、世間でいえばアラサーです(おじさんとは言いませんよ、ええ)。それに防衛隊員として際立った身体能力があるわけでも、特筆すべき才能があるわけでもありません。

 カフカにあるのは清掃業者として長年怪獣の解体に携わった経験値」です。それも膨大な蓄積。どの怪獣がどの系統に分類され、身体の構造上どこに核(怪獣の弱点)があるのか、どこの装甲が薄いのか等が頭に入っている彼のアドバイスは、対怪獣戦で苦戦する防衛隊員の助力になります。

 決して最前線で無双するタイプではない主人公の、扱い方を間違えれば死に設定になってしまう主人公の前職を、物語の様々な箇所で活かしていてとても面白いですし、お前の今までは無駄じゃなかったんだな…!」という気持ちになれます。

 

0-2-2.話のテンポの良さ

 

 話の進行がとても早いです(いい意味で)。ダレたり間延びしたり不必要な日常パートを挟んだり等がなく、ものすごくテンポよく進みます。おまけにギャグパートとシリアスパートの場面転換がすごくスムーズなので、読んでいて違和感がありません。

 今週で26話ですが、この時点で既に作中2回目の大きな戦闘を迎えています。このスピード感、「こういうのを待ってたんだよ」って熱くなりますね。

 

0-2-3.キャラクターの魅力

 

 主人公以外のキャラクターの魅力もよいです。主人公が幼少期に共に防衛隊員を目指そうと誓い、今や第3部隊隊長にまで上り詰めた亜白ミナ関西弁糸目副隊長保、主人公の相方的ポジションの市川レノヒロイン(?)四ノ宮キコルなど、個性豊かなキャラクターが多く、それぞれに見せ場もあるので読んでいて飽きがこないですね。

 

 1.細い子×デッケー武器のアンバランスさが最高にクール 

 

 と、本題に入る前の前置きでかなりの文字数を使ってしまいましたが、今週号の感想をだらだらと綴ります。 防衛隊の基地に攻め入ってきた翼竜型の怪獣と人型の怪獣互いに連携を取って防衛隊員たちを翻弄する翼竜型の怪獣に対し、本作ヒロインの一人であり作中トップクラスの戦闘力の持ち主の新人隊員四ノ宮キコルがデッケー斧をかついで登場しました。

 隊式斧術1式落雷、2式水切、3式半月と斧に搭載されたギミックを用いて次々と怪獣を屠っていく姿、あまりにもかっこよすぎる。

 FF7のクラウドしかり、細身で華奢なキャラクターが身の丈と同じくらいデッケー武器を手足の様に振り回すの、正直かっこよすぎるんですよね。

 もちろん本作では防衛隊員の身体能力をブーストする特殊なスーツが支給されているので特におかしくはありませんし、線の細い(でも勝ち気でアグレッシブ、高圧的な)キコルにぴったりの武器です。

 隊長・副隊長に次ぐ第三の戦力とまで言わしめるキコルの実力が如何なく発揮されていて、控えめに言って最高でした。

  あとそのあとに加勢してきたレノとのやりとりもめちゃくちゃよかったですね。主人公周囲のメインキャラクター同士のこういうやりとり、尊い。  

 

2.関西弁糸目が開眼したら勝利フラグ

 

 場面は変わって副隊長保科vs人型怪獣。
 一撃でも直撃を受ければ即死クラスの攻撃を搔い潜りながら怪獣に武器を振るう保科ですが、交戦の最中に重たい一撃を受けて吹き飛ばされてしまいます。
 が、「すまん小此木ちゃん、緊急につき申請省略や」の台詞ののちの「戦力全開放92%」の文字、そして……
 
 
「ほな討伐始めよか」
 
 
 かっっっっっっけええええ
 
 
 読んでて普通に声出ました。オタクはかっこいいシーンで叫びがち。
 一応読んだことない人に補足をすると、この「戦力」というのは言わば潜在能力のようなもので、前述のスーツのポテンシャルをどの程度引き出せるのかという数値になります。
 参考までに主人公は1%、キコルが40%ちょっと、隊長ミナが96%です。一般には幹部クラスでも30%程度で頭打ちになると言われているので、隊長と副隊長だけ明らかにぶっ壊れ性能です。
 
 
 そんでもって糸目の開眼
 
 これはジャンプ漫画の鉄則というかルールのようなもので、糸目キャラ=強い」というのがあります。
 テニプリの不二周助、BLEACHの市丸ギン、黒バスの今吉、銀魂の神威など、有名なジャンプ作品は必ずと言っていいほど強い糸目キャラが登場します。
 こんなブログもありました。
 
 
 
 おまけに強キャラの必須設定ともいえる関西弁も併せてくるんだからちょっとだめですね。市丸ギンに堕ちた人は全員死にます。
 
 次話では副隊長保科の本気が見られるようなので今からワクワクが止まりません。
 唯一の不安を述べるなら、物語のまだほんの序盤で力の底を見せてしまったら後々の死亡フラグになるんじゃないか、ということです。頼むから死なないでくれ……
 
 
 ちなみに余談ですが、今週のジャンプ本誌の『呪術廻戦』でも糸目関西弁キャラの禪院直哉が出てきました。流行ってるんでしょうか。
 
 
 だらだらと感想を綴りました。
 また次週こんな感じで感想を書く回を設けようと思います。
 
 
 それでは。
 
 よしなに。