けろの漫画雑談所

漫画の感想・考察・妄想の集積所です。主にジャンプ作品についてだらだらと語ります。

【考察】裏梅が千年の時を渡った方法とは【呪術廻戦】

Hatena

 ども、けろです。

 なんだかんだ毎日なにかしらの記事を更新してますね。
 別に界隈でのインフルエンサーとか目指してるわけでも何でもないですが、しばらくはこれくらいの頻度で更新していこうと思います。
 
 そういえばブログ解説して1週間弱なのですが、ありがたいことにPVが200超えてました。こんな無名な人間の独り言の集積所に足運んでくださる方がいることに感謝しつつ、タイトルの考察を早速やっていきましょう。
 
 
 

0.はじめに~裏梅って誰だっけ~

 

 そもそも「裏梅って誰や?」となっている人のために補足説明を入れておきます。
 初出は単行本7巻53話「完遂」にて。この時は名前等は明かされず、偽夏油側についている謎の呪詛師」でした。冥冥に「性別不詳のオカッパ坊主のガキんちょ」と呼ばれていましたね。
 その後渋谷事変にて宿儺と邂逅した際に宿儺が「裏梅か!」と呼んだことで名前が明らかになりました。
 週刊少年ジャンプ7号第135話で使用術式が「氷凝呪法」であることが判明し、現在のところ使用術式は「霜凪」「直瀑」の二つです。
 どちらも気象や水といった自然に由来する言葉ですね。
 霜凪は「霜の降りた朝ごろや、風や波もなく穏やかな海になっている様子」
を指し、直瀑は「水の落ち口から、岩壁を離れ、また岩壁に沿ってほぼ垂直に落下する滝のこと」を指すそうです。
 ちなみに性別不詳です。
 

1.裏梅は千年前の人物である

 

 まず大前提として、裏梅は宿儺が生きていた時代、つまり千年前の平安の世を生きていた人間です。年月にするとおよそ千年です。
 なぜそうなのかというと、これはまぁ本編を読むとほぼ確定の情報なのですが、以下の二点に分けて考えていきます。
 
1-1.宿儺と顔見知りである

 

 まず1つ目ですが、裏梅が宿儺(虎杖の体を乗っ取った状態)と邂逅し「宿儺様、お迎えに参りました」と首を垂れた際に宿儺から「裏梅か!」と声をかけられ、返答として「お久しうございます」と返しています。
 宿儺が受肉したのは作中時間でつい最近のことであり、それ以前は「二十に分割された指」の状態でした。受肉した直後の宿儺も「光は生で感じるに限るな」と口にしていることからも、彼が受肉し現世に降臨したのは「死後呪物となって以来」ということでしょう。「生で感じるに~」の台詞から、呪物化した状態でも外界の状態を感じ取れていたようですが、少なくとも自由に動き回り、他者とコミュニケーションを成立させられるようになったのは、受肉後のことです。
 
 つまり裏梅が宿儺と面識を持てるのは作中の時間軸では1.宿儺全盛の時代、2.宿儺受肉後のどちらかです。受肉後に裏梅らしき人物と(虎杖ではなく宿儺が肉体の主導権を握った状態で)会話しているシーンはありませんから、これは1で確定です。まぁ「お久しうございます」って言ってますし。
 
1-2.脹相に対する発言

 

  渋谷事変終盤で相対した脹相に対して裏梅は「引っ込め三下。これ以上私を待たせるな」と一蹴しています。
 この「待たせるな」という台詞から、裏梅は相当な期間「待った」ということになります。裏梅が宿儺に仕えているような描写から宿儺の野望に何かしらの形で協力していることが分かりますし、それを平安の時代から「待っていた」のだとすれば合点がいきます。
 
 というわけで裏梅が宿儺や偽夏油らと同じ千年前に生きていた人物であるということはほぼ確定といっていいと思います。
 

2..千年前と今では裏梅の容姿は異なっている可能性

 

 呪霊はともかく、生身の人間が千年間生きるのはめちゃくちゃ健康に気を使っていても無理です。多分九百年くらい足りない。しかも今より栄養水準の低い平安時代ですからスムージーとか完全栄養食とかもないでしょうし。
 ここで気になったのが、裏梅と宿儺が邂逅したシーンの宿儺の反応です。
 
 「…裏梅か!」
 「お久しうございます、宿儺様」
 
 ちょっと妙ですよね。
 そうです、宿儺は一瞬逡巡してから思い出すように「裏梅か」と口にしているんです。
 普通、顔見知りであれば顔を見ればすぐに誰かわかるはずです。まして二人は千年前に交流があったようですし、上述の内容からも浅からぬ関係だったことが伺えます。
 
 ここで浮上してくるのが、裏梅の容姿(≒肉体)が千年前から変わっている可能性です。単に年取ったって意味じゃないですよ。
 
 肉体を一新(≒別の肉体に転移)する方法は、現在作中で明かされている設定から二点ほど考えられます。
 
2-1.偽夏油の術式説

 

 まず一点目、偽夏油の術式です。
 彼は肉体こそ夏油傑ですが、その中身は千年前から存命している謎の術師です。本人の術式は脳を入れ替えることで肉体を転々とする」というもの。加茂憲倫も数ある名の一つだったと口にしていることから、彼は相当数の肉体を転々として生きながらえてきたのでしょう。まぁこれが他者に対しても使役できるかは謎です。
 個人的には他人に使える術式ではないのかなぁとうっすら思っています。他人にも使えるなら「千年前からコツコツ契約してきた術師」という策略は出てこないからです。これ自体がブラフの可能性もありますが。
 
2-2.天元関与説

 

 二点目は「天元」関係です。
 天元に関しては未だに明かされていない情報が多いですが、術式の詳細が「不死」であり、五百年に一度肉体の情報を書き換える」ということが分かっています。星漿体を取り込んだ結果、容姿まで変化するかどうかは分かりませんが、「肉体の情報」が書き換わるということは別人のような外見になっても不思議ではありませんね。
 天元の術式の異質性に関しては以前別記事で取り上げているので、よければそちらもご覧ください。
 
 仮に天元が「肉体の情報を書き換えても生得術式が消えない手法」を確立しているのだとすれば、裏梅が同様の手法で肉体を一新させても氷凝呪法が消えていないことにも一貫性がありますね。
 
 

3.獄門疆を使った説

 

 更に別の手法を考えてみます。まぁ宿儺がうっかり忘れちゃってた可能性もありますし、千年ぶりに会えば旧友の顔もすぐ思い出せなくなる可能性もあります。
 仮に裏梅の姿が変わっていない、つまり千年前からそのままの姿で生きながらえてきたのだとすると、現在考えられる方法は一つです。
 
 作中で登場した特級呪物、 獄門疆です。
 これは五条が封印された際に明らかになった情報ですが、 獄門疆は「物理的時間は流れていない」ようです。偽夏油自身も「心配しなくても封印はそのうち解くさ。100年…いや1000年後かな」と口にしていますから、 獄門疆に封じられた五条が「封印内部で(寿命等で)死ぬこと」はないと考えていいです。
 恐らくは封印術の条件として封印した時点で肉体の情報更新を停止する」等があるのでしょう。分かりにくければ『五億年ボタン』のようなものを想像してもらえればいいかと。
 
  獄門疆の定員は一名なので、千年の時を永らえる手法として裏梅が 獄門疆の中に封じられていたのだとするなら納得ですね。
 
 ただ、一つだけ不可解なのは偽夏油の発言に矛盾というか、ちょっと引っかかるのがあったんですよね。
 
 「定員1名、中の人間が自死しない限り使用不可だ」
 「心配しなくても封印はそのうち解くさ」
 
 これ、一つ目だけだと「封じられた人間が精神的に発狂して自殺しない限り使い捨ての呪物」という解釈で落ち着くんですが、偽夏油が「解ける」旨の発言をしているのがちょっと引っかかります。
 恐らく 獄門疆(の元とされる源信和尚)も偽夏油が契約した術師の一人でしょうから、偽夏油は解呪方法を知っているだけなのかもしれませんが。
 
 現時点で裏梅が千年の時を渡った方法として思いつくのは上記の三つになります。
 
 ここら辺の情報はそのうち公開されるでしょうからそれまで楽しみに待ちましょう。
 
 
 それでは。
 
 よしなに。